若年層の味噌汁離れに関する【アンケート調査】

本記事では、若年層の食の多様化の中でも「味噌汁」に注目し、飲む頻度や割合、調理方法などをアンケート調査しました。調査概要は以下の通りです。

調査期間:2024年03月25日(月)~2024年04月05日(金)
調査対象:全国、ガクセイ協賛に登録する約800の学校の学生
調査方法:インターネット調査
対象者数:4年制・短期大学・専門学校を含む学生2,134名
対象属性:女性1,167人、男性967人、性別未回答0人
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学生を集客する方法のひとつに「協賛」があります。
その「協賛」にもさまざまな種類があり「何ができるかよくわからない」という担当者様がほとんどではないでしょうか。
イメージできるように、実際の活用事例を簡単にご紹介しています。アンケート調査の活用事例もありますので、ぜひご参考ください。
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大学生が味噌汁を毎日飲む割合はわずか21%

 

Q1:週にどれくらい味噌汁を飲みますか?(n=2,134)
Q1:週にどれくらい味噌汁を飲みますか?(n=2,134)

若年層の味噌汁離れについて調査するために、「週にどれくらい味噌汁を飲みますか?」という質問をしました。

その結果、毎日味噌汁を飲んでいる方は21%であることがわかりました。

大人世代にとって、(夏場を除き)少なくとも1日3食の中のどこかで味噌汁を飲むという印象がありますが、若年層でその習慣があるのは5人に1人程度です。

若年層だけを対象としない、幅広い年代を対象としたアンケートをリサーチすると、どの結果も毎日飲むが40%であることがわかったため、若年層は比較的低い結果になったと判断しています。

参考文献:https://www.woman-style.jp/hakusyo/201507/
参考文献:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000007310.html

 

若者は味噌汁離れをしているわけではない!?

調査を進めていくと、毎日飲む割合は少ないものの、若者は味噌汁に対しネガティブな感情を持っているわけではないことがわかりました。

味噌汁を飲む理由の半数以上が「好きだから」

Q2:味噌汁を飲む理由を教えてください(n=1,840)
Q2:味噌汁を飲む理由を教えてください(n=1,840)

Q1で飲まない以外を選択した人(週1回以上は味噌汁を飲む人)に「味噌汁を飲む理由を教えてください」と質問したところ、好きだからという回答が最も多く集まりました。

実家暮らしの学生は自分は自分で食事を用意しないため、親が作るから(食事に出てくるものだから)という意見もありましたが、好きだから以外にも「汁物がほしい」「ほっとする」「健康に良いと判断した」などのポジティブな意見が多いです。

その他の意見には「作るのが簡単」や「安いから」などの現実的な意見もありました。

飲む頻度の低下は「食の多様化」が考えられる

毎日味噌汁を飲む頻度が低い理由は「味噌汁」そのものに理由があるのではなく、食文化全体にあると考えます。現に、味噌汁自体は好きだと回答している人や、健康に良い・汁物がほしい・ホッとすると考えている人が多いです。

食の選択肢は日々広がっています。最近の傾向ですと「健康志向」や「アジア各国の料理」、「代替食材」が注目されてたり、少し前では聞いたこともなかった料理も若年層の中では当たり前なものとなっています。

その理由はSNSなどの情報媒体の発達にあると考えており、若年層ほど情報をキャッチする能力が高いです。多様な食の選択肢の中には「味噌汁」を伴わないメニューも多いのでしょう。

味噌の生産数は減少傾向

画像参照:https://news.nissyoku.co.jp/wp-content/uploads/2020/03/439996.jpg

上述の通り、毎日味噌汁を飲む若年層の割合が、大人世代に比べて少ないことからか、味噌の生産数は減少傾向にあります。

味噌汁の調理習慣・調理方法

Q3:味噌を自分で溶いたことがありますか?(n=1,840)
Q3:味噌を自分で溶いたことがありますか?(n=1,840)

また、味噌汁を飲む習慣がある人の中にも、味噌そのものを使わないという人も一定数います。

上記のグラフは、普段味噌汁を飲むと回答した人(Q1でいいえ以外を選択した人)に「味噌を自分で溶いたことがありますか?」と質問をしたときの回答です。味噌を自分で溶いたことがない人が約13%いることがわかります。

この数字は、味噌を溶いて味噌汁を作った経験がない人の数値なので、実際に味噌汁を調理する習慣がない人はもっと多くなります。

普段から味噌汁を飲まない人の増加や、味噌汁を飲む習慣はあるが調理をしない(ペースト状の味噌を使わない)人がいることが、味噌の生産数の減少を加速させているのでしょう。

 

顆粒味噌汁の生産数は上昇傾向

味噌(ペースト・生)の生産数が減る一方、生産数や売上を伸ばしている味噌があります。それが「顆粒味噌」です。

粉末みそにはない生みそ本来の風味を味わえる顆粒みそシリーズは、2022年度の売上実績が前期比152.9%を記録するなどお客様から高く評価されています。

味噌汁の調理習慣がない人に好まれるのはインスタントや顆粒

Q4:味噌汁はどんな方法で飲んでいますか?(n=247)
Q4:味噌汁はどんな方法で飲んでいますか?(n=247)

Q3で「いいえ」を選択した人に、「Q4.味噌汁はどんな方法で飲んでいますか?(n=247)」と質問をしてみた。

味噌汁を普段飲むが味噌を溶かない人が、味噌汁を飲む場合はインスタントや顆粒味噌を選ぶことが多いようです。

顆粒味噌汁のメリットは若年層の特徴とマッチしている?

  • 従来の味噌と同様の風味で、とにかく美味しい!
  • 長期保存が出来て、炒め物にも使いやすい!
  • 味噌を溶く手間、洗い物の手間が減って、とにかくラク!

ペースト状の普通の味噌の生産が減る一方、インスタント味噌汁や顆粒味噌汁の生産が増えている理由は、これらのメリットが若年層の特徴とマッチしているのではないかと考えられます。

1つ目は「サービスや商品の質を見る」という点です。大前提として、現代の若者世代は合理的に判断する人が多くなります。顆粒やインスタントの技術は日々進化しており、従来の味噌汁に近い風味を再現できるようになったことが一番重要なファクターではないかと考えています。

2つ目は「タイムパフォーマンスを重視する」という点です。顆粒味噌の場合、従来の味噌に比べて味噌を溶かす手間を含めた調理時間や、洗い物の手間が減ります。

3つ目は「無駄を嫌う」という点です。顆粒味噌は、従来の味噌に比べて長期保存ができます。そのほか、振りかけるだけで使いやすい・水分がなくべちゃべちゃにならないなど、様々な料理への応用が効きやすいです。

これらの条件を満たした結果、若い年齢層からインスタント味噌汁や顆粒味噌汁が指示されているのではないでしょうか。

その勢いは国内だけにはとどまらない

ペースト状の味噌よりも、顆粒味噌の方が生産・売上の伸びが良いという現状は国内だけではないようです。

海外の人にとって「味噌を溶く」「出汁をとる・入れる」という料理法は、食材を入手することを含め難易度が高いようです。顆粒味噌は出汁入りであることが多く、お湯で溶くだけで美味しい味噌汁が飲めるとあってペースト状の味噌より人気となっているようです。

以上、大学生(若年層)の味噌汁に関するアンケート調査を行い、その結果を解説しました。ガクセイ協賛は、大学生に様々なアンケート調査を行っています。また、企業様の依頼でアンケート調査のお手伝いをしております。800校8,000学生団体に対して、ご要望に合わせたセグメントによるアンケートの回収が可能ですので、学生向けの集客やマーケティングをされている方はご相談ください。

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