本記事では「企業の採用動画・PR動画」に関するアンケート調査をしました。調査概要と質問項目は以下の通りです。
調査対象:全国、ガクセイ協賛に登録する約800の学校の学生
調査方法:インターネット調査
対象者数:4年制・短期大学・専門学校を含む学生1833名
対象属性:女性1128人、男性677人、性別未回答28人
Q1.企業調査や企業研究にはどのような手法を活用しましたか?(複数選択)(n=1833)
Q2.会社説明の動画や企業の採用動画などの動画コンテンツは視聴しましたか?(n=1833)
Q3.企業を知るために動画を視聴して良かったですか?(n=904)
Q4.動画の視聴で企業を知ろうと思った理由を教えてください(複数選択)(n=904)
Q5.良かった理由をお答えください(複数選択)(n=879)
Q6.良くなかった理由を教えてください(複数選択)(n=25)
Q7.企業の動画を視聴しなかった理由を教えてください。(複数選択)(n=929)
Q8.企業説明会が動画で行われ、自分の都合で視聴できたら、参加しますか(参加していましたか)?(n=929)
就活生の企業研究の方法!情報を仕入れるには何をする?

就活生は企業研究をする際に、就活情報サイトや企業のHPを活用しています。
本アンケートは具体的に就職活動を開始していない学生を含めて取得しているため、就職活動の段階は幅広く、企業研究の初歩としてまずは就職情報サイトでざっくりと企業探しをしている方もいれば、自分が気になる企業が明確にわかったうえで特定の企業の採用ページを訪れる方もいます。
数値としては、就活情報サイトの方が多く、より深いステージまで就活を進めている人ほど、企業HP、企業動画、企業説明会、インターンシップ、OB・OG訪問と詳細な情報を得るための活動をしています。
人気の企業研究の方法を紹介しましたが、みんながやっている方法が全てではなく、自分のステージにあった手段を使って、企業研究を進めるようにしましょう。
企業探し・企業研究の方法ごとの特徴は「就活生が企業探しのための情報収集に使っているツール・サービス」と「就活生の企業研究の方法!入りたい会社と入りたくない会社の特徴」の記事にて解説しています。
就活で動画コンテンツを活用している大学生の割合

就職活動を進めていると、採用情報や会社説明、職場の雰囲気や自社の強みを動画コンテンツとして発信している「企業動画」が目に触れることがよくあります。
実際に就活をしている半分程度の学生はこの企業動画を活用しているようです。
企業動画は進んで見るべき?先輩就活生の実際の反応
以下、Q2で「採用動画を視聴した」と回答した学生に質問しています。

実際に企業動画を活用している学生の反応は良好で、良かったと感じている方がほとんどです。以降で詳しいメリット・デメリットについて解説しますが、現代の就活において動画コンテンツで企業のより詳しい情報を仕入れる方法は当サイト編集部としては必要だと考えています。
就活で企業動画を活用するメリット・便利な点

次に、Q3で「採用動画の視聴をして良かった」と回答した学生にその理由を質問しました。

情報量が多く、見るだけで簡単に企業研究できる
動画コンテンツの何よりの魅力は、情報量が多いことです。企業は、発信すべき情報を整理して動画の構成を考え抜いて、採用動画を制作します。
企業の概要から、給与・待遇に関する情報、他社との違いなどがわかりやすくまとまっており、なんとなく視聴をしているだけで、十分すぎる情報が得られます。気になった企業へのファーストアプローチとしては最適でしょう。ざっくり言うと、会社説明会で発表する内容の多くを、動画で得られる可能性があります。
企業によっては、1つの長編動画ではなく、項目ごとに動画を作っていることもあり、興味のある動画だけを視聴できるという点も魅力です。
また、アンケートでは「倍速で見れた」といった意見もありました。この機能は現実での企業説明会では真似できないことであり、情報量だけでなく効率性を考えても動画は優秀と言えます。
社内の雰囲気が感じ取れる
企業によっては、社内の日常や仕事内容などをテーマに動画を制作していることがあります。このような動画コンテンツからは社内のリアルな雰囲気を知ることができます。たとえ、企業説明の動画だとしても、社員同士のやり取りや言葉遣いなどから感じ取れることがあるでしょう。
企業研究の1つの項目として、自分にあった社風であるかを見極めるポイントがあります。この視点を大事にする方は、積極的に動画での情報収集を行うといいでしょう。
好きな時間に見れる・繰り返し見れる
動画コンテンツはスマホやパソコンなどで、自分の好きな時間に視聴することができます。また、聞き逃してしまったシーンや、一回で理解できなかった項目を再度視聴することもできます。
これらの特徴は現実での企業説明会では、できないことであり動画ならではの特徴と言えます。
時間や回数だけでなく、「電車の中で視聴できた」などシーンや場所を選ばない点が魅力であるというアンケート回答も集まっています。
口頭での説明なのでわかりやすい
企業研究をしていると、聞き慣れない難しい言葉に出会うことも多いです。例えば、企業のこれからの注力ポイントや財務状況を「IR(株主や投資家向けの情報)」から入手しようとすると、経営的な専門的な文字情報ばかりで、スッと理解できる学生は少ないでしょう。
その点、動画コンテンツは学生に理解を深めてもらうことを目的に制作されています。文字ではなく言葉で、またなるべく平易な言葉を使って作られており、就活初心者でも理解しやすいです。
コメントで気軽に質疑応答ができる
動画を掲載する媒体にもよりますが、動画プラットフォームやSNSなどであれば、気になった点を質問して深堀りすることもできます。
対面での説明会に比べると、匿名性が保たれていることや、挙手など発言するまでのハードルが低い点、終了時間を考慮しなくて良い点など、いくつかの観点から、質問しやすいです。
就活で企業動画を活用するデメリット・注意点
Q3で「採用動画を視聴して良くなかった」と回答した学生に理由を質問しました。

次に、Q2で「採用動画の視聴をしていない」と言う学生にその理由を質問しました。

特定の情報を知りたい場合、効率は悪い
採用動画は、全体的な概要を説明しているコンテンツが多く、特定の情報を知りたい場合は効率が悪いケースもあります(例外として、上述したように項目ごとに動画が用意されており、興味のある動画を選択できることもあります)。
長尺動画の場合は10分程度のコンテンツもあり、倍速視聴しても数分かかってしまいます。例えば賃金情報を知りたい場合などは、WEB検索で数秒で情報を得られることもあります。定量的な情報や他社と比較したい条件面などのデータは就職情報サイト、会社の理念や事業内容の大枠や求める人物像を知りたい場合は企業HP、全体像を把握しつつ会社の雰囲気や先輩社員や社長の人物を知りたい場合などは動画、などと使い分けを行うと良いでしょう。
動画コンテンツ自体、探すのが面倒
企業動画を見つけること自体が難しいケースがあります。企業によっては、就職情報サイトや自社サイトに埋め込みで動画を掲載していることもありますが、企業の動画チャンネルや、SNSを個別に探さなければいけないことも多いです。
就職動画の専門サイトなどは少なく、いくつかの企業の情報を広く入手するという場面では活用が難しいかもしれません。
通信料がかかってしまう
WEBページに比べると動画コンテンツは、通信量が多くモバイル端末の契約上、多くは見れないという方もいます。企業説明会などリアルイベントでは、通信量はそもそも発生しません。
環境によっては、通信制限などで効率的に視聴できないというケースもあるようです。そういった場合は、学校や自宅やカフェなどWiFi環境があるところで視聴する必要があります。
採用動画は今後さらに普及するのか?
Q2で「採用動画の視聴をしていない」と言う学生に質問しました。

採用動画を視聴したことない学生のうち72%が、動画による企業説明会に参加したいと回答しました。Q3で「動画を視聴したことある」と回答した学生のうちは97%が良かったと回答しています。これらを考慮すると、ほとんどの大学生が、就活において今後も動画を効果的に活用していきたいと考えていると言えます。
学生目線では、就活の効率性を高めるためにも、企業が出す採用動画を企業研究の一環に取り入れるべきです。企業目線では就活のニュースタンダードに追いつけるように自社でも動画による情報発信を心がける必要があると言えます。企業の採用動画が網羅的に視聴できるようになれば、学生の利用がさらに増えてくるでしょう。
ガクセイ協賛では、合同説明会で各社が話されるような企業説明を動画で視聴できる企業研究weekを定期的に開催しており、すでに多くの就活生が活用しています。合同説明会のように現地に行く時間や費用が不必要で、期間中であれば見たい企業の動画を見たいタイミングに視聴することができます。
また、説明会と同じように出席登録することで視聴したことが通知され、興味度合いを企業側に伝えることができます。
ガクセイ協賛へのご登録がまだの学生の方は、こちらから登録して参加することができます。
以上、大学生の「企業の採用動画・PR動画」に関する実態調査について解説しました。ガクセイ協賛は、就活動画を用いた企業研究weekの他にも、大学生の意識調査などを全国800大学の学生にアンケートなどを行なっております。新卒採用を担当されている人事の方や、商品やサービスのアンケート、就活やバイトに関する意識調査などにご興味のあるの方はご相談ください。
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