「求人サイトに掲載したのに応募が来ない」「ターゲット人材に届いていない気がする」アルバイト採用担当の方からこのような悩みを耳にします。
その解決方法として選ばれる手法の1つが、紙の求人広告チラシです。オンラインでの求人募集が主流となった現在でも、地域密着・低コストという利点からバイト求人で検討されやすくなっています。費用相場は総額で1万〜10万円前後が中心帯とされ、求人サイトの数十万円規模の掲載費と比べれば、リーズナブルでトライしやすくなるでしょう。
一方で、効果測定や反応がわかりにくく、出稿したは良いけど誰からも連絡ないまま応募期間が過ぎていた、なんてこともあります。それ故に衰退傾向の手法になっているわけですが、オンライン広告に比べて競合も減少傾向であり、やり方や条件が合えば効果を出せる可能性もあります。
本記事では、求人広告チラシについて、効果的な活用法やメリット・デメリット、代替手法などについて解説していきますので、アルバイト募集の手法を検討されている方は是非ご参考ください。
もし、効率的にアルバイト募集を進めたいのであれば、学生にアプローチしやすいガクセイ協賛が有効です。登録している全国800大学8,000団体以上の学生の中から貴社に合わせて絞り込んだターゲットにアプローチできます。
求人広告チラシとは?
求人広告チラシは A4・B5サイズなどのチラシにアルバイトの募集要項を掲載し、新聞折込・ポスティング・店頭掲示などで配布する採用手段です。配布エリアを明確に絞り込むことができるため、「お店から2キロ以内に住んでいれる人」「通学でこの通りを使う学生」など、地域に密着した人材を募集することができます。昨今は、紙をもらう機会が以前よりも格段に減っているため、手にとってもらうことができれば、少なくとも一瞥される可能性はあります。魅力的な求人広告チラシを作成できれば、応募を見込める可能性があります。
期待できる効果
1. 潜在層の掘り起こし:求人サイトにいない人材へのアプローチ
能動的に仕事を探している人はバイト求人サイトを活用しますが、良い求人があったらバイトしたい人は受動的に情報を受け取れるチラシが有効になります。特に主婦やシニア層が潜在層になりやすい傾向があります。潜在層の掘り起こしは、他の求人と競合しにくいので、今まで採用できていなかった人材からの応募を集められる可能性があります。
2. 近隣エリアの応募増:通勤距離が短い人は、早期離職率が低い
前述したように、求人広告チラシはエリアを特定して配布することができます。近隣エリアで配布することによって、近所に住んでいる人や通学している人を募集することができます。地元意識があったり、通勤時間が実質的にかからない人は、自分勝手な辞め方をする人が少なく、明確な理由がない限り長期的に働いてくれる可能性が高くなります。
3. コストコントロール:部数・エリア・紙面サイズによる予算を自在に管理
アルバイト求人サイトに比べて、求人広告チラシは安価に運用できる可能性があります。初期のデザインさえ作れば、印刷部数と配布数(または設置場所)で費用のコントロールができるため、ミニマムでスタートすることができます。もちろん、デザインや紙質などにこだわればそれだけ費用はかかりますが、やり方によってはある程度、自前で用意することも可能です。
4. 埋もれにくい視認性:紙の特性と独自のデザイン
最近ではチラシの量も減っているため、チラシが投函されていたり手にとった時、自分に必要なお知らせかどうか一瞥する人がほとんどではないでしょうか。もちろん需要がないと判断されれば捨てられますが、バイト探しに興味がある人であれば内容を数秒は確認してくれる可能性があります。自由にデザインを決められるため、目を惹くものが作りやすくなります。
料金相場の目安
デザインや印刷代はピンキリですので、ここでは配布にかかるコストを紹介します。
デザインは、イラストレーターなどを使わなくても最近は誰でも(無料もしくは低価格で)使えるツールが多数あります。また印刷は、1000部単位で印刷するのであればネット印刷を活用することで、1枚あたり3円程度からカラー印刷が可能です。
配布形態 | 相場感 | 備考 |
新聞折込 | 1万部あたり 3〜5万円 | 全国紙より地方紙の方が単価は低め |
ポスティング | 1枚 3〜10円(1万枚で3〜10万円) | 「ローラー配布」は安価、「セグメント配布」は高め |
店舗設置(掲示) | 月に0〜数千円 | 自社設置は既存顧客への訴求力は高い |
フリーペーパー掲載 (チラシではない) |
1枠 2〜50万円 | 大枠ほど高単価。誌面改訂まで修正不可 |
求人広告チラシの種類
求人広告チラシは細かく分けるといろいろありますが、前述した4つの配布形態が主流です。
新聞折込
新聞購読世帯への到達率が高く、ミドル・シニア層の応募が期待できます。ただし若年層へのリーチは乏しいため、学生バイトの大量募集には不向きになるでしょう。
ポスティング
配布エリアを細かく絞ることができるため、店舗の近隣に住む主婦層やシフト融通が利くフリーター層へピンポイントでリーチできます。一方、大量配布はコストが増加し、誤投函などによるクレームのリスクもあります。
店舗設置型
制作したチラシを自社の店舗のレジ横やトイレに貼るのが効果的です。自社のことを認知しているお客さんなので定着率に期待できますが、リーチは限定的。スーパーやコンビニ、駅構内などに設置されているラックにチラシを置くことができればリーチが広がりますが、費用が月に数千円程度かかります。
フリーペーパー
フリーペーパーはチラシというよりも昔ながらの求人広告雑誌の延長に近いです。駅やスーパーのラックなどで配布され、他のチラシより多くの人にリーチできWeb不慣れ層にも届きます。ただし誌面レイアウトの自由度が低いため他の求人に埋もれやすく、情報更新ができないという欠点があります。
それぞれの求人広告チラシの特性を踏まえ、「近隣主婦をポスティングで確保し、足りない学生層は後述のデジタル媒体で補う」などといったハイブリッド設計が効果的です。
応募が集まる求人広告チラシの作り方
アルバイトの求人広告チラシを実際に制作するにあたって、具体的にどのようにデザインすれば良いでしょうか。順を追ってご説明します。
ターゲットの具体化
求人募集するにあたって、まず最初に行うべきことは、ターゲット人材の具体化です。 「平日昼だけ働きたい40代の主婦」「学校終わりの夕方からシフトに入れる高校生」など、年齢・ライフスタイル・勤務可能時間をできる限り細かく設定していきます。さらにペルソナ設定を行う場合には、どういう思考をしているか、人柄はどうかなどまで設定すると、より具体的なイメージを作ることができ、その人に訴求すべきことが見えてきます。
訴求ポイントの選定と表現
1枚のチラシの中で目を引き、興味を持たせ、応募してもらう必要があります。必要なチラシか否かは一瞬で判断されるため、様々な情報を載せても薄まるだけで、不要なチラシと判断されてしまいます。ターゲットが興味を持つ訴求ポイントを絞り目立たせることで、ターゲットにとって意味のある情報だと認識してもらいましょう。
例えば、時給の高さ、厚待遇のボーナス、キャリアアッププラン、あるいは独自の福利厚生など数字を交えて具体的に提示すると判断しやすくなります。
また、お店や仕事の魅力を伝える際に、ターゲット人材の目線に立って「どんな職場なのか」「何ができるのか」「どんな人たちと働くのか」などイメージを持ってもらえることが大切になります。
例:①時給 1,300円 ②週2〜OK ③シェフのまかないあり ※ 数字や写真で具体化すると視線を止められます。 |
視覚的インパクトと読みやすさ
まず、一瞬で目を引くビジュアルのインパクトが重要です。職場のイメージに合っていることが大前提ですが、パッと目に入りやすいデザインを意識しましょう。最も効果的なのは、文字よりも写真です。実際のスタッフが笑顔で働いている写真を掲載することは、求職者が「ここで働く自分」を具体的にイメージしやすくなるため、応募率向上に繋がる可能性があります。
次に、見やすい文字サイズとフォントの選定です。読み手の負担を減らし、スムーズに読み進めてもらうために、適切な文字サイズやフォントを選びましょう。例えば「時給1,300円!」「週2日からOK!」などの魅力的な条件や強調したい箇所は、大きく、太字や下線を用いることでメリハリをつけ、視線を集めることも意識しましょう。
そのほかにも、Z型(左上から右へ、次に左下へ、最後に右下へ)やF型(左上から右へ、次に左下へ、再び左から右へ)といった視線の流れを意識したレイアウトや、全体の色使いは3~4色程度に抑え、背景と文字色にはしっかりとしたコントラストをつけ、読みやすさを最優先することなども重要になってきます。
募集要項はなるべく網羅的に記載
求人広告チラシの訴求ポイントは絞るべきと書きましたが、募集要項はなるべく細かく記載しましょう。ここを読む人は既に興味がある人です。求職者に必要な情報をなるべく網羅することで、安心して応募するかの判断をしてもらいます。ミスマッチを減らす上でも、非常に重要に成りますので、魅力的に書く意識は大切ですが正確な情報を公開しましょう。以下の項目をご参考ください。
- 募集職種:具体的な職種名
- 業務内容:担当する仕事の詳細。曖昧な表現は避け、シンプルかつ的確に
- 雇用形態:アルバイト、パートなど
- 契約期間:期間の定めがある場合は明記
- 試用期間:有無と期間、期間中の労働条件
- 給与:時給、日給、月給など。残業の有無や時間数、支給について明記
- 昇給・賞与:有無と実績
- 諸手当:通勤手当、残業手当、家族手当など
- 勤務時間・休憩時間:具体的な時間帯と休憩時間
- 休日・休暇:週休、祝日、有給休暇、年末年始休暇など
- 福利厚生:社会保険完備、資格取得支援、社員旅行、社内研修制度など、具体的な内容
- 勤務地:所在地と最寄駅からのアクセスなど
- 応募資格・経験:求めるスキルや経験、応募資格を分かりやすく表現
- 応募方法・選考フロー:応募書類の郵送先、連絡先、選考プロセス(書類選考→面接など)を具体的に記載し、求職者がスムーズに応募できるよう案内
- 企業情報:企業名、所在地、連絡先、事業内容など
- 受動喫煙防止措置:喫煙場所の有無など
QRコードなどでデジタル導線を設ける
紙面で興味を引き、スマホでオンラインの応募フォームに一気に飛ばすことで応募離脱を防ぐことができます。配布エリアや種類、配布日別などにQRのリンク内容を変えれば効果測定も行えます。もちろん、電話番号を載せることで、デジタル導線慣れしていない人を誘導することも忘れずに行いましょう。
求人広告チラシのデメリット
求人広告チラシのメリットは前述した通りですが、最大の武器は地域密着とコスト制御性です。エリアと部数を絞ることによりアルバイトの採用コストを抑えられ、地域を絞ることで効率的に応募者を集められる可能性があります。また、求人サイトではリーチしにくい潜在層へアプローチができたり、地元の人を採用することで定着率が上がる傾向があります。
一方で、デメリットもあります。
ターゲットが限定的
リーチできるターゲットが限定的になり、ターゲット人材の目に触れるかどうかは運次第になってしまうこともあります。
修正・更新に時間がかかる
オンラインの場合はすぐに変更できる情報修正も印刷後は難しく、配布時期が遅れると条件の変更などをリアルタイムで反映することができません。
情報量が少ない
情報量も限られてしまうので、チラシだけで簡潔することは難しく、WEBに情報を掲載して誘導する必要があります。
効果測定が難しい
採用がうまく行った時は良いですが、効果測定がしにくいためどこで離脱したかの見極めが難しく、再現性や改善がしにくくなってしまいます。QRコードの導線によって経路を明確にしたり、チラシ専用電話番号を設置し、媒体別に応募経路を可視化する必要があります。
チラシだけでは限界?
紙の求人紙やチラシが衰退したのには上記のデメリットにもあるように、理由があります。多くのアルバイト求職者はWEBサイトやアプリを利用するため、求人広告チラシだけで継続的に効果を出すのは限界があると言えるでしょう。
組み合わせることによって効果を最大化したり、リカバーすることが可能になります。以下の手法もご検討ください。
ギガバイト:応募課金型でリスク極小
ギガバイトは応募1件につき 2,500 円〜で課金が発生する応募課金型の求人サイトです。初期費用・掲載費0円のため、リスクが少なく、上限コストを設定できるので予算ないで安心してアルバイト募集を行えます。テレビCMやWEB広告、検索エンジン、SNSなどで集客を行い、20〜30 代を中心に利用者が拡大しています。求人フィード連携も可能なので、既存 ATS を使う企業でも手間なく運用できます。アルバイトが充足したら一旦募集をストップして、再開することもできます。
ガクセイ協賛:大学生のバイト募集をするなら効果的
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