企業は「インターンシップ」を実施することで、採用活動を優位に進めることができます。しかしながら、どれだけ準備しても学生(就活生)が集まらなければ意味はありません。本記事では、インターンシップに学生を集客する方法について解説します。
インターンシップで多くの学生を集められる企業の特徴
学生がインターンシップに参加する理由としては、大きく分けて以下の3つの理由があります。
- その会社(業界)に興味がある
- (就活で話せる)経験を積む
- 上記を満たしながら収入を得る
これらを踏まえたうえで、多くの学生を自社のインターンシップに集客できている企業の特徴について解説します。
1.企業名やサービス・商品の認知度が高い
企業名やサービス・商品の認知度が高い企業は、インターンシップに多くの学生を集めることができます。
企業が有名であれば、当然ながら学生からの注目も高く、多くの学生がインターンシップ先の企業として選択肢に含めてくれるでしょう。今後サービスの向上や差別化などに努めて企業の魅力を高め、認知を広めていくことは大切ですが、今すぐにできる施策ではありません。
そのため、認知度がそこまで高くない企業のインターンシップの集客ということであれば、後述する「2.インターンシップの内容がユニークである」「3.インターンシップの告知が十分にされている」に力を入れていくことが大切だと考えられます。
2.インターンシップの内容がユニークである
インターンシップの内容がユニークなものであれば、学生を集客することができます。
実際に株式会社RECCOOが行ったアンケートの、インターンにエントリーする際の理由に関する質問では、「プログラムの内容への興味」に大きく票が集まりました。
また、インターンシップに限った話ではありませんが、ユニークで話題性があるものは自然と口コミが広がります。
そのため充実した内容のインターンを開催することで、もともと興味関心があった学生だけではなく、潜在的な層にもインターンシップの存在を知ってもらうことが可能です。
参考サイト:PR TIMES
3.インターンシップの告知が十分にされている
インターンシップの告知を十分に行っていることは、学生を集客する上で必要不可欠なことです。
どれだけユニークなインターンシップを準備していても、そのことをターゲットである学生に対してきちんと告知していなければ意味がありません。
インターンに参加してほしい学生像(採用したい学生のペルソナ)を加味したうえで適切なチャネルで情報発信を行ってください。
もちろん、情報発信の仕方にも工夫を凝らさなければいけません。インターンシップの魅力が伝わるクリエイティブを作り、学生が必要とする情報を掲載することで、情報を見た学生をエントリーへと誘導しましょう。
ユニークなインターンシップを企画するポイント
次に「ユニークなインターンシップ」を企画する上で重要なポイントについて解説します。
学生が求めることを理解する
まずは「学生がインターンシップに求めていること」を、企業側がしっかりと理解することが重要です。
- 就業理解
- 自己分析
- スキルアップ
- 報酬
就業理解とは、特定の企業もしくは志望業界において、実際の職場環境や必要なスキルを知ることです。
自己分析とは、就業理解を深める中で自分に足りていない部分や強み、自身のキャリアパスや志向性を理解することです。
スキルアップは、インターンシップの中で自身を磨き、就業のために必要なスキルをしっかりと身に着けることです。
とくにスキルアップについては学生からの注目が高い傾向があります。その理由はインターンシップに参加した事自体が就活の強みとなるためです。例えば、難易度が高いことで知られるインターンシップを開催する企業にエントリーし、高い評価を得られたとすると、選考の際のアピールポイントとすることができます。
一定の条件を満たすインターンシップで得た学生の情報を、採用活動に活用できるようになりました。つまり、学生からすると以前よりもインターンシップが就活の強みになります。
<三省合意におけるインターンシップの定義についての説明はこちら>
そのほか、報酬に魅力を感じている学生も少なくありません。中には日給1万円で16日程度(合計報酬16万円)のインターンシップを開催する企業も確認できています。金銭だけが独自性となることはあまり良くありませんが、他社に比較した際に負けない金額に設定する必要があるでしょう。
こうした「学生がインターンシップの中で求めていること」を企業側がしっかりと理解し、それを満たせるようなインターンシップの内容にすることが、集客できるインターンシップの条件となります。
インターンの目的を設計する
次に「インターンシップを開催する目的を設計する」ことです。
インターンシップ開催の明確な目的や方向性が定まらないまま実施しても、十分な効果を得られるインターンシップの結果にはならないでしょう。むしろ、充実したインターンシップを実施している他社と比較され、自社が選ばれない理由を作ってしまうことにもつながります。
例えば、就業理解を深めミスマッチを減らすことが目的であれば、メインとなる業務の「やりがい」や「辛い部分」を体験してもらうなど、目的に対して、自社ならではのアプローチ方法を考えていきましょう。
フレームワークから企画へ落とし込む
目的を明確化したうえで「フレームワークから企画へと落とし込む」という段階になります。
- 形式
- プログラム
- 期間
- 時期
特に「形式」の選択は重要であり、以下の3つから選択することになります。
- セミナー型(厳密にはインターンシップとは呼べない)
- プロジェクト型(厳密にはインターンシップとは呼べない)
- 就業型
インターンシップを開催する目的が明確になっていれば、自ずとどういった形式で、どのようなプログラムを組み入れる必要があるのかはわかっているはずです。目的をしっかりと達成できるようなインターンシップを計画し、学生に満足してもらえるような結果になるように努力しましょう。
詳しくは、「インターンシップ何をさせる?企業がすべき受け入れ準備」の記事を参考にしてみてください。
インターンシップを告知する7つの集客方法
最後に、インターンシップを学生に告知するための集客方法について解説します。
1. 求人サイトを利用する
「求人サイト」を利用することで、インターンシップの情報を学生に告知することができます。
インターンシップ専用の求人サイトだけでなく、大手求人サービスサイトでも、インターンシップに関する情報の告知が可能です。ただし、大手求人サイトであるほど他社もインターンシップの集客媒体として活用している可能性が高いため、いかにして他社との競争に打ち勝てるようなユニークなインターンシップを開催できるかが重要なポイントになります。
費用感は、成果報酬型か、掲載課金型などがあります。成果報酬型の場合は1名あたり10〜30万円程度、掲載課金型は数十万〜100万円程度と幅があります。
2. エージェントサービスを利用する
「エージェントサービス」とは、インターンシップを開催する企業の代わりに学生へアプローチし、インターンシップに誘導する人材紹介サービスのことです。
事前のヒアリングで企業が希望する学生情報を把握し、対象となる学生をスクリーニングした上で送客するため、送客数は多くないものの効率的な集客が可能になります。一般的には成果報酬型となり、1名採用につき10〜50万円と条件によって幅があります。
3. スカウトサービスを利用する
「スカウトサービス」では、就活系のプラットフォームに登録している学生のプロフィールを見て、企業側から学生をインターンシップにスカウトすることができます。
自社が求めている学生に対して直接アプローチできる集客方法であるため、最適な学生に対してインターンシップへの動線を確保することが可能です。ただし、学生向けの情報発信や宣伝を行う手間とコストがかかるため、この手法も費用対効果をしっかりと考慮して利用する必要があります。
費用感としては、成果報酬、月額固定、送信課金の3パターンがあり、成果報酬は1名あたり10〜20万円、月額固定は月10〜30万円、送信課金はスカウトメール1通2,000〜5,000円円が目安になります。
4. 合同説明会(イベント)に参加する
「合同説明会」では、企業の情報や魅力を学生に対して直接伝えることができ、インターンシップについて告知・集客をすることができます。
一般的な就職活動の合同説明会だけでなく、インターンシップのイベントもあります。就職活動に対して意欲的な学生が集まるため、インターンシップへの参加に繋げやすいです。イベントによって集客力は異なりますが、一定数の集客が見込めます。一方で、「合同」であるため参加する他の企業と差別化できるように、配布資料や企業ブースなどの入念な準備が重要になります。
5. SNSを活用する
Twitterなどの「SNS」を活用することで、多くの学生に対してインターンシップの告知ができます。
SNSは学生自身が情報拡散してくれる可能性があるため、コストをかけずに多くの学生に対してインターンシップの情報を提供できる可能性がある点が大きなメリットです。普段から学生とのSNS上の接点を確保しておけば、効果的に学生に対してさまざまな情報提供が可能になります。一方で、SNSは単発で発信しても効果を出せる確率が低く、継続的な運用が必要なため、年間通して発信する担当をつける必要があります。
6. キャリアセンターを利用する
大学の「キャリアセンター」で、学生にインターンシップについて告知することができます。
ターゲットとなる大学の学生に特化してインターンシップの募集をかけられるだけでなく、場合によっては大学が企業に代わってインターンシップの宣伝を行ってくれる可能性があります。一般的には無料で依頼できますが、大学との関係構築が重要であるため、インターンシップ告知のためには一定の時間的や人的コストがかかる点に注意が必要です。
7. 学生との接点を作る
学生と直接の接点を確保できれば、比較的容易にインターンシップの情報を告知することができます。
ただし、企業が独自に学生個人と接点を持とうとすると、多大な時間やリソースが必要になってしまいます。協賛という形で、800大学8,000学生団体(サークル等)にアプローチできる「ガクセイ協賛」では、インターンシップや新卒採用、アルバイト募集のお手伝いをしています。採用支援を検討されている方はぜひお気軽にご相談ください。
【関連リンク】リクルート・インターン | ||
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