どのようなイベントであっても、その開催のためには相応の「費用」を支払う必要があります。イベントの実行委員会などの責任者は、どのような支出があり、予算が足りているのかどうかを厳格に把握しておく必要があるのです。本記事では、「学園祭」の費用の中でも「芸能人を呼ぶための費用」を中心に解説します。
学園祭に芸能人、アーティストを呼ぶメリット
まずは、そもそも「なぜ学園祭に芸能人やアーティストを呼ぶのか」について、そのメリットを3つ紹介します。
参加者が喜ぶ、盛り上がる
学園祭に芸能人、アーティストを呼ぶ最大のメリットは、学園祭の参加者が喜ぶことにあります。相応の知名度の芸能人が学園祭にゲストとして参加するとなれば、熱狂的なファンだけでなく、多くの生徒に喜んでもらえます。
プログラムの大きな目玉として、人気の高いゲストを呼ぶことができれば、参加者の満足度という点でイベントは大成功するでしょう。
動員数が増える
2つ目のメリットは「学園祭の動員人数が増える」ことです。
芸能人という看板は高い集客効果を持っており、学園祭に来場する人の人数を大幅に増加させる効果も期待できます。
人気のお笑い芸人やアーティストがゲストとして参加することを告知すれば、学校内の生徒だけでなく、多くの一般来場者を集めることができるでしょう。
もちろん、ゲストのファン層を考慮し、学園祭に適した属性の来場者が集まるように、コントロールする必要がありますが、うまくゲストを告知に利用することができれば、動員数においてイベントを成功させることができるでしょう。
学校のイメージアップに繋がる
3つ目のメリットは「学校のイメージアップにつながる」ことです。
例えば、「純粋さ、華やかさ」などをイメージを持つゲストを呼ぶことができれば、自然と学校のイメージと結びつけることができます。
また、例年人気のゲストを呼んでいる学校であることをイメージ付ければ、入学希望者の増加にも期待できます。
学園祭に芸能人、アーティストを呼ぶ費用
学園祭に芸能人を呼ぶための費用は、大まかに分けると以下のような内訳になります。
- 出演料
- 出演者交通費(一行人数)
- スタッフ人件費交通費
- ヘアメイク、スタイリスト料
- 司会料
- 諸経費
費用の種類は上記の通りですが、「出演費」や「スタッフが何名必要か」、「司会進行までゲストにお願いするのか」などはどのような人を呼ぶか、またどのようなプログラムにするかによって大きく異なります。以下で3つのケースについて解説します。
お笑いライブ
お笑い芸人を呼んで「お笑いライブ」を開催する場合、どのランクの芸人を呼ぶかによって費用感は大きく異なります。
数十万円の予算を組んだ場合、呼べるのは売り出し中の若手芸人や、呼べても若手の人気芸人1組が限界でしょう。人気芸人を数組呼ぶ、とくに中堅の人気芸人を呼んでお笑いライブを開催するとなれば、数百万円の予算を組まないと難しくなります。
ただし、「その学校にゆかりのある(出身校である等)芸人」であれば、ひょっとしたら低めの出演料で学園祭に呼べる可能性もあります。
アーティストライブ
アーティストを呼んで「アーティストライブ」を開催する場合も、どのランクのアーティストを招くかによって費用感は大きく異なります。
予算が100万円を下回る場合、若手や売り出し中のアーティストを呼ぶことが限界でしょう。人気アーティストを中心に数組のメンバーでライブを構成したい場合、数百万円の予算を組まないと難しくなります。
ライブを開催する場合、誰を呼ぶかだけでなく「どれだけ長くライブイベントを開催するか」という点も予算に大きく影響します。長時間のライブを予定したい場合には、相場よりも高額な出演料を支払う必要が出てくることを想定して予算を組む必要があります。
モデル、タレント、女優、俳優
モデルやタレント、女優、俳優などの有名人を呼ぶ場合、その費用はゲストの人気度によって左右するケースが多いです。もちろん超有名俳優となれば、値段は高くなります。
具体的に、テレビでの露出の少ない声優や舞台俳優であれば、100万円前後で呼べる可能性が高いです。一方、モデルやタレントの中でも人気の人物であれば、依頼するのに200万円以上の費用が必要となります。
また、学園祭にゲストを呼んで何をしてもらうかによって料金は変動します。トークショーや司会など時間内で喋り続ける必要がある労力の高いプログラムの場合値段はより高くなります。その反対で、審査員やコメンテーターなど、簡単に意見を言う程度の内容であれば、ディスカウントをしてもらえることもあります。
芸能人を呼べるほど学園祭の予算に余裕はある?
先ほどメリットとして挙げた効果がしっかり得られるような人気の芸能人を呼ぶためには、相応のお金かかることがわかります。では、芸能人をゲストとして呼ぶことができるような学園祭には、どのような予算項目が必要なのでしょうか?
学園祭の運営にかかる費用
まずは「学園祭そのものにかかる費用」です。以下の支出項目が挙げられます。
- 資材費(消耗品、工具)
- 通信費
- 修繕費
- 広告宣伝費
- 謝礼費
- 貸借費
- 外注費
- 企画団体物品支給費
- その他雑費
主な費用は上記の通りです。中でも支出として大きくなるのは「資材費」「広告宣伝費」「団体への物品支給費」が挙げられます。
学園祭の規模によりますが、予算相場は800万円〜1,000万円程度となります。
学園祭収入、予算
一方で、学園祭の開催には支出だけでなく「収入」も存在します。学園祭の内容にもよりますが、以下のような収入項目が挙げられます。
- 前年度からの繰越金
- 学生分担金
- 模擬店参加金
- 後援会寄付金
- 協賛寄付金
主な収入は上記の通りで、「繰越金」や「学生分担金」などが中心になるでしょう。
ここまで解説をした通り、「学園祭を運営するだけ」でも結構なお金が必要であるにも関わらず、収入を得る手段は限られていることがわかります。
そのため、学園祭でゲストを呼ぶことに成功している学校では、企業からの協賛を募ったり、クラウドファンディングでお金を集めています。
より多くの協賛金を得るためにできること
前述の通り、豪華なゲストを呼んでの学園祭の開催には、相応の金額で予算を組む必要があり、予算を確保するためには多くの「協賛金」を集める必要があります。では、より多くの協賛金を得るためには、どのような工夫が必要になるのでしょうか?
まず1つ目に、企業に対して提供できることを考えて、魅力的な提案ができるようにしてください。
企業はイベントに協賛するにあたって広告宣伝効果などのリターン(メリット)の存在を考慮して協賛の意思決定をしたり、金額を決めています。
そのため、企業の担当者に自分たちと協賛関係を結んでもらうことのメリットを納得してもらえるかが、協賛企業を集める(多くの協賛金を集める)ための鍵となります。
2つ目のポイントは、どれだけ多くの企業にアプローチをかけられるかです。
自分たちの力だけで企業に対して営業活動を行うには限界があります。そのため、「協賛プラットフォーム」を活用するといいでしょう。
「ガクセイ協賛」のような、スポンサーになりたいと考える企業と、資金を調達したいと考える学生が集まるプラットフォームでは、協賛集めが楽になります。「イベント内での告知をしてほしい」「アンケートに協力してほしい」などの企業が立ち上げるプロジェクトが掲載されており、利用者(学生・学生団体)は自由にプロジェクトを選んで申請をすることができます。
ゼロから企業を開拓するのではなく、協賛に興味がある企業が集まっているサービスを利用することで、支援をしてくれる企業を簡単に探すことができるでしょう。
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