イベントプロモーションとは?実施メリットや成功事例を解説

ビジネスの世界では、さまざまな「イベント」をプロモーションの場として利用することがあります。
「イベントプロモーション」と呼ばれる手法を理解することで、自社のプロモーション戦略の幅が広がるでしょう。本記事では、集客を目的としたイベントプロモーションを検討している企業の担当者に向けて、用語解説からイベントプロモーションの特徴、期待できる効果、具体的な種類や手法、成功事例、デメリットなどをを紹介しています。

 

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学生を集客する方法のひとつに「協賛」があります。
その「協賛」にもさまざまな種類があり「何ができるかよくわからない」という担当者様がほとんどではないでしょうか。
イメージできるように、実際の活用事例を簡単にご紹介しています。ぜひご参考ください。
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イベントプロモーションとは?

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「イベントプロモーション」とは、イベントの企画開催に合わせて商品やサービスのプロモーションを行い、商品・サービスの販売促進や認知拡大などに繋げるマーケティング方法のことです。
イベント会場で、実際に商品・サービスの使い勝手を来場者に体験してもらうことができる点が最大の特徴です。一方的な情報発信によるプロモーションと比較して、より多くの質の高い情報を参加者に提供することができ、また直接的に潜在顧客と接点が持てる機会にもなります。

ただし、自社でイベントを企画し開催する場合には、さまざまなコストがかかります。せっかく多額のコストと手間を投じてイベントを開催しても、十分な来場者がいなければ費用対効果が十分にならないリスクもあるため、ターゲット層を見極めたイベントの企画・準備が重要です。

 

イベントプロモーションの特徴

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イベントプロモーションには、以下のような特徴があります。

顧客に対して直接アプローチできる

イベントプロモーションは「リアルな場」を活用し、イベント参加者(潜在顧客)に対して直接的なアプローチをすることができます。

Webページや広告などで情報発信する場合、どうしてもリアルな体感が得られず、商品やサービスの魅力を直に把握してもらうことができません。
イベントプロモーションであれば、イベントの参加者に対して直接のアプローチが可能であり、対象となる商品・サービスの魅力をしっかりと伝えることが可能です。また、魅力がしっかりと伝わることで高いコンバージョン率が得られ、顧客がファン化しやすいというメリットもあります。

短期間で顧客を集めることができる

長期的な運用が必要なプロモーション手法と比較すると、イベントプロモーションは短期間で多数の顧客を集められる可能性があるという特徴があります。

1回あたりの開催・参加にコストがかかるというデメリットはありますが、期間的には短期間で数多くの消費者に対してアプローチできます。

ただし、イベントプロモーションは必ずしも期間あたりに十分な顧客数を得られるわけではなく、十分な集客効果の得られるイベントの企画・開催という条件の下ではじめてこのメリットが得られるということを忘れてはなりません。

2次的なプロモーション効果が期待できる

イベントプロモーションは、来場者に対するプロモーション効果の他にも副次的なプロモーション効果も期待できるという特徴があります。

まず、イベント会場で実際に商品やサービスに触れることにより、来場者に対して認知されやすいというメリットがあります。また、集客効果の高いイベントに参加・開催できれば十分な集客力があるだけでなく、話題性を生みやすいという点も重要です。

参加者がSNSやブログなどで情報発信することにより、イベントに参加していない顧客層に対しても情報が拡散され、話題性が生まれれば予想外に大きなプロモーション効果を実感できる可能性もあります。

 

イベントプロモーションの種類・実施方法

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一口にプロモーション用のイベントに参加・開催すると言っても、さまざまな種類のイベントがあります。そこで、イベントプロモーションのためのイベントの種類、および各イベントごとの実施方法や注意点について解説します。

展示会・展示販売会

「展示会」は、イベントごとに出展テーマや参加できる業種が決まっており、基本的に1開催につき1つの業種だけで開催されることが多いです。期間は1日~2週間程度の期間で開催することもあり、イベントの種類によって法人向け・一般消費者向けあるいは両方を実施するケースもあります。

展示会では、参加する企業によって参加者数が大きく変動することもあります。有名企業が参加するイベントであれば数多くの来場者数が見込めますが、基本的に同じ業種(つまり競合他社)が一緒に展示会を行っているため他社との差別化を図らないと十分なプロモーション効果を得られない可能性もあります。

スポーツイベント

「スポーツイベント」は、スポーツをテーマにしたイベントです。大きく分けると「スポーツを観戦する」と「スポーツに参加する」タイプの2つに分けられ、前者は視覚的な効果が高く、後者は体験による満足度が高いという特徴があります。

イベントのテーマとなっている競技の種類にもよりますが、自社で開催する場合は、体育館やスタジアムなどの特別な会場を用意する必要があるため、場合によっては相応のコストがかかります。また、屋外型の競技や会場の場合、天候によってイベント開催の是非が問われてしまうため、天候次第では延期や中止などしなければならないリスクを考慮する必要があります。

音楽イベント

「音楽イベント」は、音楽をテーマにしたイベントです。アーティストを招いてライブイベントを行い、そのアーティストやジャンルの音楽が好きな人をイベントに集めることができます。音楽イベントは他のイベント以上に一体感や高揚感が得られるため、高いプロモーション効果を得られるでしょう。

自社開催の音楽イベントは、スポーツイベント以上に会場の手配が重要になります。音漏れや来場者数の観点からイベントを実施できる会場は限られてしまうでしょう。また、音楽イベントはチケットの販売方法次第では大きなトラブルに発展するリスクもあります。

フードイベント

「フードイベント」は、食べ物・料理をテーマにしたイベントです。
ご当地の料理や特定のジャンルの料理に限定したイベントを開催することで、そのジャンルのフードを好む人をイベントに集めることができます。
フードイベントは数あるイベントの中でも老若男女問わず集客できるため、幅広く飲食に関連した情報を宣伝をしたい場合におすすめです。

「食べる」ことがテーマになるため、食中毒や感染症などのリスクをどれだけ抑えられるかは重要なポイントになります。また、各都道府県において「イベント時の飲食物の提供」に関する注意事項が定められているため、これに準拠する必要があります。

地域イベント

「地域イベント」は、その地域の自治体や町内会などが主体となって開催されるイベントです。地域のお祭りや季節ごとのご当地イベントなどがこれに該当します。

地域のイベントといっても有名どころであれば全国各地から来場者数が見込まれるため、高いプロモーション効果が得られるケースも多いです。
逆に、規模の小さな地域イベントの場合だと、その地域の住人しか集まらないというケースも珍しくありません。

地域イベントをプロモーションの場として活用するには、イベント運営者と「協賛関係」になるケースが多いです。協賛の特典として、会場内やパンフレット、Webページなどで宣伝をしてもらえることになります。

もし大学生向けの地域イベントをお探しであれば「ガクセイ協賛」がお役に立てるかもしれません。全国800の大学、8,000の学生団体が利用するガクセイ協賛では、「学園祭」や「ミスコン」など協賛に興味がある学生をお探しするお手伝いをしています。学生に対して集中的なプロモーションを図りたいとお考えの方は、ぜひガクセイ協賛までご相談ください。

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ゲーム・eスポーツイベント

「ゲーム・eスポーツイベント」とは、テレビゲームなどをテーマとしたイベントです。昨今、日本でも人気が高まっているイベントであり、実力派のゲームプレイヤーたちの熱い戦いを観戦することができます。ゲームソフトやゲーム関連の商品・サービスのプロモーションに向いています。

ただし、ゲーム系のイベントは海外に比べると日本ではまだまだ浸透しきっていない印象が強いです。また、テーマとなるゲームの人気度によって来場者数も変動するため、主催・協賛するにあたってはプロモーション効果の見極めが極めて重要になります。

コンテスト・アワード

「コンテスト・アワード」は、何らかのテーマでコンテストを開催するタイプのイベントです。優秀者を表彰することにより、その業界のモチベーションを高められるというメリットもあります。

ただし、評価内容によってはバッシングを受ける可能性もあります。いかにして評価に公平性を持たせられるかによって、コンテスト・アワードのイベントの成功の是非が問われることになるでしょう。

講演会・セミナー

「講演会・セミナー」は、著名人や有識者などを招いてトークショーや座談会を行うイベントです。設定したテーマに沿って講演者がトークイベントを行い、参加者に有益な情報を発信すると同時にモチベーションアップを狙うことができます。イベントの主体となる著名人の知名度・人気度によっては、多くの来場者数を確保することができるでしょう。

集客がゲストの知名度に依存してしまうという点はデメリットにもなり得ます。世間的に人気のない人を招く場合だと、多くの来場者を確保することが難しくなってしまいます。また、著名であるほど講演料は高額になる傾向があるため、コストパフォーマンスを考慮して誰を招くかを決める必要があります。

セレモニー・式典

「セレモニー・式典」は、何らかのお祝い事やスタートを記念して行われるイベントです。竣工式や開業記念式典などがこれに該当します。ファンへの感謝を伝え、モチベーションを維持させ継続的にファンでいてもらうことが主な目的となります。そのほか、自由入場として一般客を広く受け入れる場合であれば認知度の向上に貢献するでしょう。

式典の多くは、特定の形式・マナーが決められていることがあります。
イベントの雰囲気にもよりますが上品さやマナーに欠けたイベントを開催してしまうと、主催者として恥をかくことになる可能性がありますので、しっかりと前準備をしておくことが重要です。

記者会見・新製品発表

「記者会見・新製品発表」は、マスコミや顧客を招いて会見を行い、会社の重要な発表や新商品の宣伝を行うイベントです。
多くのマスコミが注目する記者会見であればテレビなどで広く宣伝できるため、プラスイメージの浸透させる効果に期待できるでしょう。

もちろん、会見の内容次第ではマイナスイメージが強く浸透してしまうリスクもあることには注意が必要です。昨今は動画投稿サイトやSNSなどでニュースの内容が広まってしまうため、記者会見の内容次第では大炎上し、経営の存続にも関わる可能性がある点には十分注意する必要があります。

周年イベント・事業

「周年イベント・事業」は、会社設立●周年などの節目のタイミングで実施されるイベントです。自社の従業員のモチベーションアップと市場の認知度の向上いずれの効果も得られるため、特にキリの良い周年(10周年、50周年など)のイベントは必ず実施することをおすすめします。

この手のイベントでは、どれだけ注目されるようなイベントを開催できるかによって、モチベーションアップや認知度アップの効果は大きく変動します。もちろん、注目度を高めるためには相応のコストを投入する必要もありますので、費用対効果を考えてイベントを実施することが必要になります。

 

イベントプロモーションで効果を出すための改良点

上記のように、イベントプロモーションは様々あり、それぞれプロモーション効果は期待できますが、一方で失敗するケースも少なくありません。一般的な広告などに比べ開催に向けた準備に時間がかかり、人件費を含めるとコストは決して安くならないでしょう。期待した効果を出すためには、以下の点を意識しましょう。

目標の明確化

プロモーションには段階や目的がそれぞれありますが、そのイベントで達成すべき目標を具体的に設定することが大切です。認知を広めたいのか、ブランディングを強めたいのか、見込み客を確保したいのか、売上を確保したいのか、など企業によって、またイベントによって変わってくるでしょう。

例えば、ブランディング戦略の一環として、「イベントでの体験を通じて、参加者の満足度を〇〇%向上させる」といった具体的な目標を設定することで、プロモーションの方向性が明確になり、効果を測りやすくなります。

ターゲットの明確化(ペルソナ設定)

ペルソナとは、架空の人物像であり、名前、年齢、職業、趣味、価値観、抱えている課題などを詳細に設定します 。単に自社の顧客層(ターゲット)というだけではなく、イベントに参加する人物をイメージした上で設定する必要があり、ペルソナがしっかり設定できれば、その人物にイベントを通して何を提供(体験)して何を感じてもらい、どう行動してもらうかのイメージができてきます。

参加者の満足度を上げるために必要な要素

参加者の満足度を高めるためには、参加者にとって価値のある体験を提供することが重要です 。参加者がイベントを通じて何を求めているのかを理解し、それに応じたコンテンツやプログラムを用意する必要があります。

  • パーソナライズ:参加者の興味や属性に合わせて、情報提供やコミュニケーションを個別化する。
  • インタラクティブ:参加型のセッション、質疑応答、グループワーク、ゲームなどを取り入れ、参加者のエンゲージメントを高める 。
  • 会場の選定:イベントのテーマや雰囲気に合ったユニークな会場を選ぶことで、特別な体験を演出 。
  • エンターテイメント:音楽、パフォーマンス、アートなどを取り入れ、イベントをより魅力的に。
  • スムーズな運営:受付、案内、休憩スペースの確保など、イベントの運営をスムーズに行うことで、参加者のストレスを軽減 。
  • テクノロジーの:イベントアプリの導入、VR/AR体験の提供など、テクノロジーを活用することで、より豊かな体験を提供 。

効果測定と分析

イベントプロモーションの効果を最大限に引き出すためには、イベントの成果を測定し、費用対効果を分析することが重要です。測定することで、何が成功し、何が改善点なのかを把握し、今後のイベントに活かすことができるでしょう。

  • 参加者数:イベントへの登録者数、実際の参加者数、セッションごとの参加者数
  • エンゲージメント:ソーシャルメディアでの言及数、いいね数、コメント数、イベントアプリの利用状況
  • リード獲得数:イベント中に獲得した見込み顧客の数、その質など
  • 顧客満足度:イベント後のアンケートなどを通じて、参加者の満足度を測定
  • 費用対効果(ROI):イベントにかかった費用と、それによって得られた収益を比較し、投資に見合う効果があったかを評価
  • イベント管理ツール:参加登録、セッション参加、アンケートなどを一元管理し、データを収集・分析
  • ウェブ解析ツール:イベントウェブサイトへのアクセス状況、コンバージョン率などを分析
  • ソーシャルメディア分析ツール:ソーシャルメディアでのイベントに関する言及やエンゲージメントを測定
  • アンケートツール:イベント参加者からのフィードバックを収集

フォローアップ

イベント終了後に、参加者との関係を維持し、深めていくことが非常に重要です。フォローアップを通じて、参加者への感謝を伝え、イベントの成果を共有し、今後の関係構築に繋げましょう。具体的には、以下のようなことが挙げられます。

  • サンキューメールの送信
  • イベント資料や録画の共有
  • アンケートの実施
  • ソーシャルメディアでの交流
  • 次回のイベント告知

現代において、単に定型的なフォローアップのやり取りは、ほとんど価値がありません。価値を発揮するためには、事前に設定したベルソナや、イベントの雰囲気や開催で会ったターゲットに合わせて、パーソナライズされたやり取りをすることをお勧めします。

 

イベントプロモーションの成功事例

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最後に、実際に行われたイベントプロモーションの成功事例を3つ紹介します。

中国ナイキ

「中国ナイキ」は、ブランドシューズメーカーとして有名なナイキの中国法人です。中国ナイキは、新商品「Epic React」の履き心地を消費者に体感してもらうために、あるゲームイベントを実施しました。上海のショッピングモールに設置された会場では、実際にEpic Reactを履いてランニングマシンで走ることが可能なのですが、ただ単純に走るだけではありません。

作成したアバター(参加者のゲーム内での分身体のようなもの)が、参加者の走行に合わせてゲーム内で走り、アクションゲームの感覚で遊ぶことができました。プレイ動画は体験後に参加者にプレゼント、これにより参加者がSNSで情報発信できるようにしたため、SNSを通じてより多くの人に対してプロモーションすることに成功しました。

OMO

「OMO」は、食品・洗剤・ヘアケアなどの一般消費財メーカー「ユニリーバ」の洗剤ブランドです。パソコンやスマホ、テレビゲームが普及したことにより「外で泥だらけになって遊ぶ子ども」が減ったことを背景にして、あえて「泥遊びすることで読める絵本」を利用したプロモ―ションを実施しました。

泥だらけで遊んだ子どもたちの衣服を、OMOによって綺麗に洗うという商品の使用シーンを訴求しています。それと同時に、絵本学習を通じて子どもたちの成長にも貢献できるようにと生み出された、一種のアイディアプロモーションともいえます。

漢字能力検定協会

「漢字能力検定協会」は、日本漢字能力検定の実施等を行う公益財団法人です。

日本漢字能力検定協会が主催する漢字検定試験は1992年ごろから志願者が増えてきましたが、世間一般としての漢字への関心はさほど高くありませんでした。そこで、漢字検定の認知向上のためにスタートしたのが、今では誰もが知る「今年の漢字」です。

「年の暮れには、誰もが1年を振り返る」という発想から、その1年を象徴する漢字を公募しました。今年の漢字を実施し始めてから漢字検定の受験者数は急増し、平成中期~後期にかけては毎年200万人以上の受験者数がいるほどになりました。

 

イベントプロモーションのデメリットと課題

イベントプロモーションは多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットや課題も存在します 。

  • コストの高さ:会場費、設営費、人件費、広告宣伝費など、多くの費用がかかる場合があります 。
  • 準備期間の長さ:自社で開催する場合は特に、イベントの企画から実行までに多くの時間と労力がかかります 。
  • 集客の難しさ:期待通りの人数が集まらないリスクや、ターゲット層ではない人が集まってしまうケースがあります 。
  • 効果測定の難しさ:イベントの効果を具体的な数値で測ることが難しい場合があります 。
  • 天候や社会情勢の影響:屋外イベントに限らず天候に左右されたり、感染症の流行など社会情勢によって開催が困難になることがあります。

これらのデメリットや課題を理解した上で、十分な準備と対策を行うことが、イベントプロモーションを成功させるためには不可欠です。

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