【最新版】クチコミマーケティングとは?簡単にマネできる手法を紹介

インターネットが普及し、SNSなどのネットサービスが浸透したことにより「クチコミ」がビジネスにおいて注目されるようになりました。それをマーケティングに生かしたものが「クチコミマーケティング」です。本記事では、クチコミマーケティングを活用する方法などについて解説します。

 

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クチコミマーケティングとは?【用語のおさらい】

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「クチコミマーケティング」とは、商品やサービスに関する消費者の口コミを活用し、商品やサービスの認知度や購買を広めるためのマーケティング手法のことです。ユーザーによる口コミを企業が意図的に促進することにより、より多くの消費者に自社のビジネスのことを知ってもらい、購買などのアクションへとつなげることができます。

クチコミマーケティングの種類

クチコミマーケティング
┗バズマーケティング
┗バイラルマーケティング

クチコミマーケティングをさらに分類分けすると「バスマーケティング」「バイラルマーケティング」の2つに分けることができます。

バズマーケティングとは話題性の強い企画・商品・サービスを生み出し、人為的にクチコミを発生させる手法のことです。

バイラルマーケティングとは商品やサービスの価値を追求し、自然発生的にクチコミが広まるようにする手法です。

バイラルマーケティングとは?事例を解説>についてこちらの記事もご参考ください。

なぜ、クチコミマーケティングが重要視されるのか

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昨今、さまざまな企業においてクチコミマーケティングが注目され、活用されているのですが、なぜそこまでクチコミマーケティングが企業に浸透しているのでしょうか?

総務省が公開している「IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~」内の資料によると、「レビューをどの程度参考にするか」という設問に対して、20代~60代までの対象者のすべての層において6割以上の消費者が参考にしているという回答をしています。この傾向は、特に若い世代に顕著です。

従来は、テレビやラジオで流すコマーシャルや、新聞や雑誌の広告といった「マス広告」を使った、いわゆる「一方的な情報発信」が主流でした。しかし近年は、インターネットやスマートフォンが普及したことにより、SNSなどを利用してユーザーが簡単に情報発信できる時代になっています。

インターネットユーザーは、ブログやSNS、クチコミサイトといったさまざまな媒体を利用して、企業や商品の情報をチェックでき、自分自身からも情報発信できるようになっています。そして、この「個人が発信する情報」を参考にして、店舗や購入する商品・サービスを決める消費者が多いことから、クチコミを意識したマーケティングが多くの企業において重要視されているのです。

クチコミマーケティングによる3つの効果

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では、クチコミマーケティングを取り入れることにより、ビジネスにどのような影響を及ぼすことになるのでしょうか。ここでは、3つの効果について解説します。

購入の後押しとなる

1つ目に「顧客が商品・サービスを購入する後押しになる」ことが挙げられます。

従来、商品やサービスの実際の使い勝手や活用法といった情報は、商品を購入して実際に使用するまで知ることはできませんでした。テレビなどの媒体から得られる情報だけでは、実際の使い心地を知ることは難しかったのです。

ですが、昨今ではSNSなどの媒体において、商品やサービスを実際に使ってみた感想を情報発信するユーザーが増えています。この意見は企業側の意図を汲んでいない、いわば「消費者の生の意見」であるため、これから商品を購入しようかどうか悩んでいる人にとって、購入を決める重要な判断材料として機能するのです。

商品の認知が広まる

2つ目に「商品やサービスの認知度が広がる」ことが挙げられます。

どれだけ優れた商品・サービスが存在していたとしても、それを知らない人にとっては「存在していないもの」と変わりありません。商品やサービスを販売するためには、どれだけ多くの消費者にアピールできるかが重要です。

昨今は「若者のテレビ離れ」という単語をよく耳にするように、消費者が触れる媒体はインターネットへと移りつつあります。そして、クチコミをうまく活用することにより、SNSユーザーを中心として多くの消費者に商品やサービスのことを知ってもらうことができるのです。

商品の改善に役立つ声が集まる

3つ目に「商品やサービスの中身を改善するのに役立つ意見が集まる」ことが挙げられます。

クチコミやレビューでは、「良かった」という意見がある一方で「ここが良くなかった」という意見も少なからず存在します。クチコミの大半が企業側の意図を汲んでいない購入者の生の声であることから、マイナスの意見を含む「正直な意見」も投稿されるのです。

この意見を放置すると、商品やサービスの売上にマイナスの影響を及ぼしますが、こうした意見は「改善する余地がある部分を指摘してくれている」という見方もできます。後発する商品や提供中のサービスを改善できることから、クチコミマーケティングは既存顧客の囲い込みと、新規顧客の獲得を両立するアクションになり得るのです。

クチコミマーケティングを行うメリット

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マーケティングの手法はクチコミマーケティングの他にも多様に存在します。そんな中でもクチコミマーケティングを選ぶことには、さまざまなメリットがあるのです。

コストがかかりにくい

クチコミマーケティングは一般消費者がクチコミを自発的に発信してくれる場合には費用がかからず、クチコミを促進する特典をつけた場合でも、一般的なマーケティング手法と比べて費用がかかりにくい手法であるという点が1つ目のメリットです。

消費者の意見は信頼性が高い

クチコミマーケティングは本当の消費者の意見(お客様の声)を発信するため、従来の「企業側から一方的に、都合の良い部分だけをPRする」手法と比べて、情報ソースとしての信頼性が高いのが2つ目のメリットになります。

様々な層に情報を発信できる

クチコミマーケティングはネットやSNSに限らずさまざまなチャネルで顧客が一番知りたい「消費者の意見」に関する情報発信ができます。チャネルによってそれぞれ異なるさまざまな消費者の層に対して情報発信ができるという点が3つ目のメリットです。

拡散性が高い

クチコミがクチコミを呼ぶという現象に期待できます。とくにバズを狙ったクチコミマーケティングは想像以上の反響を生み出し、コストに対して多大な効果を得られることもあります。

クチコミマーケティングの注意点・デメリット

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クチコミマーケティングにはさまざまなメリットがありますが、そのメリットをしっかりと活かしてビジネスにフィードバックするためには、いくつか注意しなければならないポイントがあります。

投稿者との関係性を明示する(ステマ対策)

クチコミマーケティングでは「ステルスマーケティング」の問題に気をつける必要があります。ステルスマーケティングとは、第三者の立場を偽装して、特定の企業や商品について「宣伝と気付かれないように」宣伝することです。

企業が金品などのリターンを提供して情報発信が行われていたにも関わらず、企業と情報発信者との関係性が明示されないことにより、情報を閲覧した人を騙すような側面があることが問題視されているのです。企業が何らかの手法で意図的にクチコミの投稿や発信を呼びかけ、それにユーザーが答える場合には、必ずその関係性を明示してユーザーからの信頼を得ることが重要になります。

投稿者が自由に記載できるようにする

クチコミマーケティングの手法を間違えると、一般消費者に対して企業が何らかの意見を強制することもあり得ます。企業がユーザーに無理やり言わせたクチコミはマーケティングとして意味がないどころか、場合によっては情報を見たユーザーから反感を買ってしまう可能性もあるでしょう。

消費者がクチコミに求めているのは、実際にその商品やサービスを利用した人の「リアルな意見」になります。企業から押し付けられた「見せかけのクチコミ」では、クチコミマーケティングとして期待する効果は十分に得られません。あくまでの自然な意見を発信してもらうように心がけてください。

口コミの利用・掲載許可を取る

企業が一般消費者のクチコミを自社のウェブサイトなどに二次活用する場合には、必ずそのクチコミを投稿したユーザーから許諾を得る必要があります。あらかじめ二次活用することを前提としてクチコミを収集する場合は、必ずクチコミ投稿前に許可を得てから掲載しましょう。

一般消費者のクチコミであったとしても、それを企業が二次活用する場合にはその内容に対して企業が法律上の責任を負うことになります。必ず事前に確認したうえで利用するように心がけましょう。

マイナスイメージが広がってしまうこともある

クチコミマーケティングを行っていく中で、ポジティブな内容だけでなくネガティブな内容のクチコミが寄せられてしまうこともあります。

ネガティブな内容とは、商品やサービスの良し悪しに関するものや、あからさまな宣伝やクチコミの強要に対する意見などです。

コントロールがしにくい部分ではありますが、「商品やサービスを価値を突き詰める」「ユーザーのストレスにならない方法でクチコミを集める」などネガティブな内容を減らす対応や、「対処方法をあらかじめ決定しておく」などネガティブなクチコミが広まってしまったときのオペレーションを決めていくことが大切です。

クチコミマーケティングの方法(クチコミの集め方)

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それでは、具体的にどのような方法でクチコミを集め、クチコミマーケティングを実施することができるのかについて解説します。

カスタマーレビュー

ECサイトなどでは、商品の購入者が購入後の感想を投稿できる機能が実装されていることがあります。同じ商品に対するクチコミを集めやすいので、自社のECサイトや、場合によっては発送する商品にハガキを同梱して多くのクチコミを集めることが可能です。

ガクセイ協賛では学生向けのサービス・商品のクチコミ集めが簡単にできます。「クチコミを投稿し情報発信に協力してもらう」プロジェクトを立ち上げ、ガクセイ協賛に登録している学生や学生団体にクチコミを発信してもらうことができます。若年層や学生からのクチコミを集めたいとお考えの方はぜひご相談ください。

<ガクセイ協賛の詳細はこちら>

【事例紹介:CROCS】
フットウェアで有名なクロックスのカスタマーレビュー施策事例です。同社ではECサイトからの購入者の返品が多いことが課題となっていました。そこで、自社のECサイトにレビュー機能を搭載しました。その結果、返品率は22%低下しています。クチコミマーケティングの効果として、商品の良し悪しを広めるだけでなく、レビューを通して商品の知識を与える(ナーチャリング効果)に成功した事例です。

SNSキャンペーン

TwitterなどのSNSにおいてキャンペーンを実施することにより、クチコミの投稿や拡散を促します。例えば「アカウントをフォローしてからリツイートして参加」「ハッシュタグと共に投稿することで参加」など、さまざまな手法があります。

SNS上に情報が一気に拡散されることによって、多くのSNSユーザーに商品の認知を広めることが可能です。また、それをきっかけにしてさらなるクチコミの拡散が期待できるため、コストパフォーマンスの高さを発揮します。

【事例紹介:東映】
映画の制作会社「東映」のSNSキャンペーン事例です。東映では「大怪獣のあとしまつ」というキャッチーなタイトルで、特撮に使用した怪獣衣装をプレゼントするというSNSキャンペーンを行いました。参加方法もフォローリツイートのみとハードルが低く、多くの特撮ファンからの注目を集めました。内容の話題性、タイトル、参加ハードル、参加メリット、画像など1つ1つの要素が洗練された成功事例です。

ファンサイトの活用

ファンサイトを通じて実際に商品を使ってもらい、その感想をSNSやブログに投稿してもらいます。ファンサイトには企業や商品、ブランドのファンが集まりますので、積極的にクチコミを投稿してくれるでしょう。

【事例紹介:コメダ珈琲】

喫茶店チェーン「コメダ珈琲」のファンサイト事例です。コメダ珈琲ではファンコミュニティサイト「さんかく屋根の下」を運営しています。同サイトではファン同士の交流ができたり、コンテスト企画(アレンジメニューなど)に参加できます。そのほか、新プロジェクトや新商品のレビュー投稿も可能となっており、ファン層の意見を吸い上げることに成功してます。

インフルエンサーの活用

ファンに対して大きな影響力を持っているインフルエンサーに、独自の表現方法(YouTuberであれば動画媒体など)で商品をレビューしてもらうことにより、インフルエンサーのファンに対して商品の認知を促進することができます。さらに、ファンがそのインフルエンサーを応援する目的で情報を拡散してくれることにより、ファン以外の層に対しても情報発信することが可能です。

【事例紹介:fifth】
株式会社CODE SHAREが運営するファッションブランド「fifth」のインフルエンサーマーケティング事例です。人気ユーチューバー「美好くん」さんを起用し、「fifth」の商品でお家コーデを作り、普段の生活をVlog形式で撮影しました。自宅での日常が共感を生み着用イメージが湧きやすかったこと、また自宅での日常がメインテーマであり、洋服の宣伝感が強くなかったことなどが成功のポイントとなりました。

クチコミマーケティングを成功させるためのコツ

クチコミマーケティングを成功させるためのコツのイメージ画像

最後に、クチコミマーケティングを成功させるために活用したい「コツ」について解説します。

商品のコンセプト・ターゲットを定める

クチコミマーケティングを実践するにあたっては、コンセプトを明確にしておくことが必要になります。「誰に」「何を」「どういった目的で」という項目を明確にしておくことにより、一貫性のあるマーケティングが可能になります。

売り出したい商品によって、ターゲットは明確に異なるはずです。「20代の女性」「中年男性」といったターゲットが明確になれば、より効果的なクチコミマーケティングを展開することができます。

また、「商品を購入すればどのようなメリットがあるのか」「他社製品や従来製品とはどのように違うのか」といった、商品やサービスが顧客に対して与える価値を明確にしておくことも重要です。アピールするべきポイントを絞って口コミを広めることにより、消費者の購買意欲をさらに高めることができます。

企画に話題性・投稿者メリットを持たせる

ユーザーが「つい、クチコミしたくなる」ような商品設計や企画は何なのかを、ユーザーの視点になって考えることが必要になります。例えば「キャラクターの巨大ぬいぐるみプレゼント」といったように、誰もが驚くような話題性のある企画を実施することにより、自然な口コミを量産することにつながるのです。

また、クチコミを投稿することによって、投稿者に何らかのメリットが生じる取り組みも重要です。例えば「クチコミ投稿でクーポンをプレゼント」という取り組みは、企業側の意図的な行動でありながら、クチコミ自体は消費者が自然に投稿するものであるため、効果的なクチコミマーケティングの実施につながります。

日常的にファンマーケティングを行う

クチコミマーケティングとは顧客の口コミを通じて、商品やサービスの認知度を高めたり、売上を伸ばしたりするマーケティング手法です。自然と顧客の間でクチコミが生まれるように、企業はさまざまな手法を通じてクチコミマーケティングに取り組む必要があります。

その1つがファンサイトや会員サイトの運営です。

顧客が自由に意見を発言できる空間を企業が用意することを意識してください。クチコミマーケティングを大成させるためには、ファンマーケティングを並行して行い、自社のサービスや商品に対して積極的に意見をくれるファンコミュニティの創造に力をいれるようにしましょう。

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