本記事では、ターゲティングメールの目的やどのような方法で用いられるのかについて解説します。記事を読み進めることでなぜターゲティングメールが注目されているのかを理解し、自社に必要なソリューションであるのかを判断することができるようになるでしょう。
ターゲティングメールとは
「ターゲティングメール」とは、配信する対象となる顧客の属性情報に応じて、セグメント分けして配信するメール配信のことです。
例えば「東京で開催される男性向けのセミナー」の情報について配信したいとしましょう。すべての顧客リストには「女性」や「東京近郊に住んでいない人」も含まれており、テーマにそぐわない人にメールを配信しても意味がありません。
そこで、東京近郊に住んでいる男性や、セミナーのテーマに興味関心の強い顧客に限定してメールを配信します。こうすることでメールの無駄打ちがなくなり、配信したメールのコンバージョン率を高めることができます。
【主な属性要素】
■個人
┗年齢
┗性別
┗住んでいる地域
┗役職
■企業
┗会社がある地域
┗会社の業種
┗会社の規模
パーソナライズメールとの違い
「パーソナライズメール」とは、顧客一人一人に最適化されたメールを配信することです。顧客の属性をセグメント分けして配信するターゲティングメールとは、アプローチの手法が大きく異なります。
リターゲティングメールとの違い
「リターゲティングメール」とは、ECサイトにおいて買い物カートに商品を入れたまま購入していない場合に「買い忘れていませんか?」といったメールを送ることで購入を促すことができる手法です。ターゲティングメールとは根本的に異なります。
レコメンドメールとの違い
「レコメンドメール」とは、顧客の過去の行動(購買など)に応じて最適化されたおすすめ情報やクーポン配信などを行うことです。ターゲティングメールよりもパーソナライズメールに近い手法になります。
ターゲティングメールが有効とされる理由
次に、企業がターゲティングメールを活用する理由について解説します。
コンバージョン率が高い
前述でも簡単に解説しましたが、ターゲティングメールは「興味のあるユーザーだけに情報を届ける」という点が大きな特徴です。
例えば「男性向けのスポーツ系セミナー」であれば、「男性」で「スポーツに興味関心がある人」が有効なターゲット層となります。女性や、スポーツに興味がない男性を配信対象から排除することにより、配信するメールに対して興味関心の強い顧客にだけメールが届きます。そのため送信コストに対して効果は高くなるでしょう。
また、瞬時に申し込み画面に誘導することができるので、即効性がある点もコンバージョン率を高めることに貢献しています。
メルマガの解約率が低下する
前述の通り、ターゲティングメールはそのメールのテーマに対して強い興味関心を持っているであろう顧客にだけメールが配信されます。
テーマに興味関心の薄い顧客にメルマガを送信しても、「無関係な内容ばかり記載されている」と判断されメルマガの解約につながってしまう可能性があります。ターゲティングメールであればその可能性が低くなります。
興味関心が強い顧客にだけメルマガが送信される仕組みを利用することによって、興味関心の薄さによるメルマガの解約リスクを下げることができます。メルマガの購読期間が伸びることで、結果的に売上アップに繋がる可能性があります。
顧客の育成効果・ファン層の増加
ターゲティングメールは、そのメールのテーマに対して興味関心の強い客層にメールが届く仕組みです。必然的にメール配信の効果が強くなり、メールが届いた顧客は興味関心が強いメール内容によって自社のファンになってくれる可能性が高くなります。
ターゲティングメールの注意点
上記のようなメリットがあるターゲティングメールですが、いくつかの点に注意する必要があります。
メール(コンテンツ)制作の負担が大きい
ターゲティングメールは、特定のテーマに集中したコンテンツである必要があります。いかにしてセグメントした顧客に対して強い興味関心を持ってもらえるか、それが欠けていればターゲティングメールの意味は失われてしまいます。
すべての顧客を対象にしたメール配信のケースと比べると、濃密なコンテンツをメールに含めて配信する必要があります。そのため、コンテンツの制作負担が大きく、場合によっては相当な時間がかかってしまうケースも考えられるでしょう。
母数を増やしたほうが有効なケースもある
ターゲティングメールの仕組みは、特定の属性の顧客にだけメールの配信を行います。そのため、すべての顧客に対してメールを送信する場合と比較してメールの送信総数はどうしても限定されます。
メール配信の目的によっては、ターゲティングメールではなく顧客リスト全員に対してメールを送った方がメリットが大きい場合もあります。例えば「認知を向上させたい」という場合です。メール送信の目的を吟味したうえで、ターゲティングメールを手段として用いるか考慮する必要があります。
顧客ニーズを完璧に抑えることは難しい
ターゲティングメールを送る際の分類基準は、年齢や性別、居住地などのユーザー属性です。大きな属性から大まかな傾向やマッチング度合いを考慮しグループごとの内容を送りますが、趣味や価値観など考慮できない要素も多く、完璧にニーズを抑えられることは難しいです。
オプトイン・オプトアウトルールを守る
オプトインとはメールを送信することに同意を得る必要があるというルールのことです。メールアドレスの情報を取得できているからといって勝手にメルマガを送信してはいけません。
反対にオプトアウトは退会に関するルールのことです。コンテンツの中にメルマガを解除する方法やURLを記載するなど、ユーザーが自由に配信をコントロールできるようにしなければいけません。
ターゲティングメールの作り方・配信方法
最後に、ターゲティングメールの作り方について解説します。
目的の設計
ターゲティングメールを作るにあたっては「目的」をしっかりと設計する必要があります。単純に集客したいのか、それとも商品を販売したいのか、その最終的な目的によってターゲティングメールの中身は大きく変わります。
ターゲットの明確化
ターゲティングメールで最も重要な点は「ターゲットの明確化」です。例えば目的が商品販売であった場合、その商品を購入する人のペルソナを作ります。ペルソナを元に、どの属性を持つ客層に対してメールを送信するのかを明確にすることができれば、ターゲティングメールの効果が発揮されます。
既存のメルマガリストがあり、属性の分類ができている場合は、自社でターゲティングメールが実行できますが、これからユーザーリストを集める場合は、外部のメルマガサービスなどにターゲティングメールを依頼する方法があります。ガクセイ協賛では大学生に特化したユーザーリストがあり、属性分類ができています。学生に向けたターゲットメールや集客を検討されている方は、一度ご相談ください。
コンテンツ・メール制作
ターゲティングメールでは「優れたコンテンツ」でメールを構成する必要があります。
サービスへの関心が高いであろうターゲットにメールを送るという点に安心して、内容が曖昧になってしまっては訴求効果が薄れてしまいます。
しっかりと商品やサービスなどの魅力が伝わり、コンバージョンにつながるクリエイティブなコンテンツを作らなくてはいけません。
ターゲティングメールの効果をより高めるために
ある程度ターゲット別の内容になっているからといってほかの要素がおざなりになってしまっては、せっかく反応が高まる施策を打っているのに効果が十分に発揮されず終いになってしまいます。
以下で紹介する要素も忘れることなく、あわせて取り組みましょう。
コンテンツクオリティを高める
どんなに属性にマッチした内容のメールであってもメールを構成する様々な要素が洗練されていなければ、効果は薄れてしまいます。
- タイトル、件名
- 画像
- 本文
- CTA
メールを構成する大きな要素としては上記の4つが挙げられます。1つ1つに思考を凝らし、顧客の興味をそそり、参加したいと思えるようなデザイン・文章にする必要があります。
効果検証は必須
配信したメールがどの程度影響があったのかを効果検証しなければ、効率性は上がっていきません。20代男性からの反応は良かったが、40代からの反応は悪かったなど、属性ごとのアクションの違いなどを把握し、次回の配信につなげていきましょう。
- 開封率
- コンバージョン率
- 到達率(不達率)
- 購読解除率
- 遷移先ページ直帰率
- アクションを起こす時間帯や曜日
上記の効果測定の数値を判断基準に細かな調整を重ねていきましょう。
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