企業から協賛を受ける(スポンサーになってもらう)ためには、相応のリターンを用意する必要があります。多くの場合は広告宣伝、つまり「スポンサー企業をさまざまな人に紹介する」ことを対価としてます。
そこで本記事では、考えられる限りのスポンサーの紹介の仕方について解説します。
協賛特典を豊富にすることの重要性
企業から協賛を受けるにあたっては「協賛メニュー」を設定します。
協賛メニューとは、どういった内容の支援を要求し、そのリターン(協賛特典)として何を企業に提供できるのかを明確にしたものです。
この協賛特典は可能な限り豊富にしておいた方が良いでしょう。
理由は単純で、特典メニューの多い方が企業が自社に適した協賛を選択できるからです。「寄付」という例外ケースこそありますが、基本的に企業は、何もメリットがないものに多額の資金を注ぐことはありません。
ただし、あくまでも「可能な限りで」協賛メニューを増やすことを前提にしなければなりません。不可能またはできないかもしれないリターンを提示してしまうと、後々のトラブルの原因になりかねません。
以下では、「協賛企業の紹介の仕方(PR方法)」を多数紹介しているので、自分たちが確実に提供できる方法を探してみてください。
12種類の協賛企業の紹介の仕方
団体やイベント主催者が企業から協賛を受ける場合、以下の12種類のような方法で協賛企業を紹介し、それを協賛のリターンとすることが可能です。それぞれの方法について詳しく解説していきます。
1.会場内に企業名を掲載する
協賛を受ける目的が「イベントの開催のため」であれば、イベントが開催される会場内に企業名を掲載することができます。
具体的には、以下のような道具・方法を使って協賛企業を紹介することが可能でしょう。
- 看板
- スクリーン
- ポスター
- のぼり旗
2.パンフレットに企業名を掲載する
2つ目の方法は「パンフレットを使った宣伝」です。
イベントの開催などでは、そのイベントの来場者に対して配布するパンフレットを作成することになるでしょう。
その際に、パンフレット内に協賛企業名を入れることで、イベント参加者に企業名を宣伝することができます。
3.告知用の媒体に企業名を掲載する
当日配布するパンフレット以外ですと、フライヤーや電子チラシのような「告知用の媒体」で企業名を掲載して協賛企業を紹介することも可能です。
イベント用の制作物としてひとまとめにするのではなくパンフレット、フライヤー、電子チラシそれぞれに広告枠を設けることで特典を豊富にすることができます。
4.チケットに企業名を掲載する
パンフレットやチラシ以外ですと「チケット」を利用して協賛企業を宣伝することができます。
広告サイズこそ小さくなってしまいますが、チケットは記念としてとって置いてもらえるという特性上、個人に対して宣伝効果が持続する時間は長いです。
5.公式サイトに企業名を掲載する
イベントや団体の公式サイトを運営している場合、サイト内に協賛企業を紹介ページを設け、企業名を掲載することで、協賛のリターンとすることができます。
印刷物と違い、企業のホームページへのリンクを設置することができることが大きな特徴として挙げられます。名前を広めるだけでなく、自社サイトへの直接的な流入につながることから、企業からの人気が高い協賛特典の1つです。
6.イベントプログラム中に口頭でアナウンスする
イベントや、プログラム内で司会を立てて進行をしていくのであれば、「口頭でアナウンスする」という方法が取れます。
少しアナログな方法ではありますが、現在でも花火大会などではアナウンスによる紹介がよくされています。
視覚的に情報を発信するポスターや看板の場合、参加者が実際に見るかどうかが不確定です。一方、アナウンスであれば聴覚的に発信するため、確実に参加者に情報を届けることができます。
7.メディアで紹介する
他には「メディアで紹介する」という方法もあります。
イベントによってはテレビやラジオ、雑誌や新聞などでイベントをPRする機会もあるでしょう。
音声メディアであれば、協賛企業紹介の時間を設け、CMが企業名を読み上げる。紙面であれば、企業名を掲載する。テレビメディアであれば、背景パネルに企業名を掲載することで協賛企業を紹介できます。
8.SNSで紹介する
最近の協賛特典の中では「SNS」による紹介も人気が高いです。
SNS特有の情報拡散能力を活用し、より多くのSNSユーザーに協賛企業を紹介することができる点が特徴です。
SNS上で、イベントや団体の公式アカウントをお持ちの場合は特典の1つに加えてみるといいでしょう。とくにフォロワー数が多い場合は、協賛企業に対してのアピールポイントとなります。
9.会場内でPRブースを提供する
イベントでの協賛であれば「PRブースを提供する」という方法もあります。
新製品を体験できるブースや、新商品を試食できるブースなど、企業に適した形式でPRしてもらえる点が大きな特徴です。
協賛を受ける団体側としても、場所の確保さえできれば、企業から人員を派遣してもらうため、手間なく協賛企業を紹介することができます。
10.ゼッケン、ユニフォームに企業名を掲載する
もし、スポーツのように「ユニフォーム」を着用する場合であれば、そのユニフォームやゼッケンに企業名を掲載するという方法が提供できます。
プロスポーツシーンだけではなく、スタッフのTシャツなどにも同じ方法が活用できるので、一般イベントでも用いられています。
胸元や背中など注目される枠は少し高めに値段を設定し、肩や太ももの枠は値段を抑え、メニューに幅を持たせるようにすると、様々な企業の予算に対応できるようになるため、契約が取りやすくなるでしょう。
11.動画チャンネルで企業を紹介する
最近では「動画チャンネルで紹介する」という方法もおすすめです。
団体やイベントの公式チャンネルを保有しているのであれば、協賛企業について紹介する動画を投稿することでPRできます。
実際に動画投稿サイトYoutube上には協賛企業の紹介動画が多数投稿されており、協賛特典の1つとして主流となりつつあります。
12.企業賞を設け、企業の担当者が授与する
物品による協賛を受けた場合、「企業賞を設け、企業の担当者が授与する」という方法があります。
ゴルフの大会などで、賞金額が書かれたパネルや車の鍵がモチーフとなったパネルをスポンサーの代表が授与するシーンは想像しやすいでしょう。
シーンは限定されてしまいますが、物品協賛であれば利用できる手法なので協賛特典として採用してみてはいかがでしょうか。
協賛企業を紹介する際の注意点
協賛特典として企業名を紹介するにあたっては、ただ単に企業名を告知してあげるといいというわけではありません。
企業を紹介するにあたっては、いくつか注意しなければならないポイントがあります。
まずはじめに「掲載イメージとの乖離をなくすこと」ことが重要です。当日会場に訪れた企業担当者が「自社のロゴがあまり目立っていない」と感じてしまった場合、長期的な支援を受けられなくなってしまうかもしれません。
対策として、協賛募集のご案内ページなどで「広告枠のイメージを画像付きで説明すること」や「サイズや掲載箇所、掲載方法について事前に企業の担当者と相談すること」が挙げられます。
次に、ロゴや企業名を正確に掲載することが大切です。
「すり合わせを徹底すること」や「企業からロゴの画像データを提供してもらうこと」で対策できるでしょう。念のために、ファイル形式、解像度などによっては鮮明に出ないことがあると注意事項を規約や注意事項に記載しておくべきです。
協賛企業の紹介方法を提案するコツ
最後に、協賛企業の紹介方法を提案するコツを解説します。
まずは、上記で解説した協賛企業の紹介の仕方のうち、実現可能な方法をなるべく多く採用してください。
多数のメニューを用意することで、協賛を検討している企業に選択肢を持たせてあげることが大切です。
協賛にかけられる資金や、求めているメリットは企業によって様々であるため、メニューを豊富にすることがコンバージョンに繋がるでしょう。
また、固定のメニューだけで提案を行うのではなく、「メニューに記載している特典以外にも、ご提案があれば相談ください」とアプローチする方法も大切です。
協賛を検討している企業の意見に寄り添い、柔軟な対応をすることも、契約獲得に繋がります。また、企業の意見をもとに協賛メニューをアップデートするキッカケにもなるかもしれません。
以上、本記事では協賛企業をより効率的に集めるために「紹介方法の仕方(協賛特典)」について解説しました。
協賛企業を集めるために協賛特典を考えることは確かに重要ですが、根本的にどうやって企業にアプローチをかけるかを考えることも大切です。当サイト編集部では、「ガクセイ協賛」のようなプラットフォームを利用することで簡単に企業にアプローチする方法もおすすめしています。
今回、解説をした「紹介方法の仕方(協賛特典)」をもとに自分たちで企業に営業を行うこともできますが、協賛に対して高い関心を持つ企業が集めっているサービスを利用することで、より企業を探す手間を軽くすることができるでしょう。
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