色々なゼミの見学を行い決めたゼミですが、中には辞めたいと考える方もいるでしょう。せっかく入ったのに、卒論が完成する前に辞めてしまうのは少しもったいないような気もします。
本記事では、ゼミ生が大学のゼミを辞めたいと考える理由と、辞めるデメリットについて解説いたします。辞めたいと相談されているゼミ長や、辞めたいという気持ちがあるものの、自分ひとりでは決断できない方は、ぜひ参考にしてください。
メンバーがゼミを辞めたいと考える理由
大学生活での楽しみのひとつであるゼミ活動。しかし、ゼミに参加したけれど辞めたいと考えている方も少なくないでしょう。ゼミを辞めたいと考える理由は人によってさまざまですが、一般的に多い理由は以下のような理由ではないでしょうか。
- 時間的な負担が大きい
- 金銭的な負担が大きい
- 研究課題に興味がない
- 単位を取り終えてしまった
- 教授・メンバーと雰囲気が合わない
時間的な負担が大きい
ゼミを辞めたいと考えている理由のひとつとして、「時間的な負担が大きい」という理由があります。ゼミでの研究報告会に向けた資料作成や論文を読む作業は、かなりの時間を費やすことになります。そのため、資格の勉強や就活、その他にも大学で学びたいことがあると感じている場合、ゼミでの活動に時間を費やすことが難しくなってしまいます。
自分が望むような成果が見られない時や、ゼミの中でうまくいかないことがあれば、モチベーションが減少して、ゼミに時間を割く時間がきついと感じるようになってしまいます。
金銭的な負担が大きい
金銭的負担も、ゼミを辞めたいと考える理由のひとつです。ゼミによっては飲み会や懇親会が頻繁に開催されたり、ゼミ合宿での合宿費用が大きな負担に感じてしまう場合もあります。大学生にとって金銭的負担は大きな問題です。金銭的な余裕はメンバー個人個人で大きく異なるため、負担だと感じた場合は無理しないことが重要です。ゼミでの研究機会をなくすよりも、飲み会への参加を減らしたり、合宿への参加も検討する必要があります。
ゼミ長は、このような理由でゼミ生が辞めてしまうのを防ぐため、ゼミ生の金銭的な負担を減らす必要があります。そのために役立つ可能性が高いのが「ガクセイ協賛」です。
ガクセイ協賛は、大学生に特化した協賛のプラットフォームで、全国800大学8,000学生団体が利用している協賛サービスです。企業が募集しているプロジェクト(集客の手伝いなど)に協力することで、ゼミで協賛をうけることができます。
研究課題に興味がない
ゼミを辞めたいと考える理由としてそもそも、ゼミの研究課題に興味が無いといった場合もあります。ゼミの研究課題は、一般的にはチームやグループで1つの研究テーマを持つことが多いです。
そのため、自分の意見が通らず、思っていた内容の研究を行えない場合もあります。興味のないことに時間を使うのであれば、自分のやりたいことのために時間を使う方が有意義だと感じる人も少なくないでしょう。どうしても興味が湧かないのであれば、無理をする必要はありませんが、社会人になると興味のない仕事やレポートを作成する機会が多々あります。タスクと割り切って業務スキルを上げるつもりで取り組むか、自分のやりたい研究があれば、それができる場をゼミ内で作るか、できる場に身を置くのも一つかもしれません。
単位を取り終えてしまった
大学を卒業するためには単位の取得が必要となります。ゼミで取得できる分の単位を最初から計算していたのであれば、ゼミを辞めると単位が足りなくなってしまう可能性があります。しかし、すでに通常の講義で単位を十分に取得している場合、無理にゼミに参加する必要はありません。他にやりたいことがある場合、そちらを優先することもできますし、ゼミでの研究をやり切ることも選べます。
教授・メンバーと雰囲気が合わない
ゼミのように集団に属すると、自分とは合わないと感じる人とも付き合っていかなければいけません。どんな人ともそれなりに上手くやっていける人もいますが、多くの人は合わない人間関係に多少なりともストレスを感じてしまい、悩んだりすることも多いでしょう。
場合によっては、うつ病などになってしまう方もいるため、心身ともにストレスを溜めないというのは非常に大切なことになります。
また、メンバー内に同じ志の仲間がいない状況では足並みが揃わなくなります。ゼミは、お互いの興味の範囲が似てくる場合も多く、目指す場所が似てくる場合が多いです。そのため、今所属している環境で話が合わない、そういった仲間がいないと感じるのであれば、無理に仲良くする必要もありません。
ゼミを辞めるメリット
ゼミを辞める際には、さまざまなメリットが生じます。
- 自由に使える時間が増える
- 人間関係の問題か解消される
- 卒論を書かなくてよくなる
上記について詳しく解説していきます。
自由に使える時間が増える
ゼミを辞めるメリットのひとつは、自由に使える時間が増えることではないでしょうか。大学という場所は、自分が学びたいことを学ぶ場所です。自分が嫌なことや興味の無いことを続けていても意味がありません。ゼミを辞めることで、自分が興味のあることに時間を割けるようになります。
自分の将来につながるスキルを磨いたり、旅に出て知見を広げたり、興味の範囲を広げたりすることで将来に役立つことも増えるでしょう。また、ゼミでの活動と就活を同時並行にこなすにはかなり大変な作業になります。ゼミを辞めて時間を確保することができれば、その分就活の準備に当てることもできます。
人間関係の問題か解消される
ゼミを辞めることで面倒な人間関係から開放されることができます。一般的に社会にでたら「嫌いな人間とも付き合っていかなければいけない」という考えがあり、人間関係が原因で辞めると聞くと「甘えている」という印象になりかねません。
しかし、それはあくまで体育会系の企業に勤めた場合の話になります。人と関わるのが苦手な場合は、できるだけ人と関わらない仕事や、1人でできる仕事をすれば良いだけなので、自分にあった自由な生き方、働き方ができます。そのため、ストレスを覚えたり、人間関係に悩んだりするのであれば、無理にゼミ活動に参加する必要はないといえるでしょう。
卒論を書かなくてよくなる
ゼミを辞めてしまえば、卒論を書く必要もなくなります。卒論を書きながら、就活に取り組むのは大変な作業です。しかし、卒論を書かなくて良くなれば、その分余裕を持って就活に取り組むことができます。みんなが卒論を書いている間に自己分析や企業分析といった就活に有利になるための活動を行うことが大切です。
自己分析をすることで自分にとって大事に思うことが明確になるため、仕事を選ぶ際に重視すべきポイントがわかるようになります。面接でも自分自身を理解していなければ、相手に自分の良さをアピールすることができません。この機会に徹底的に自己分析してみると良いでしょう。
ゼミを辞めるデメリット
しかし、ゼミを辞めることでデメリットも発生します。
- 就活でのアピールができなくなる
- 教授からの推薦がもらえなくなる
- 単位が取得できなくなる
- 専門知識の習得やスキルアップができなくなる
デメリットについても詳しくみていきましょう。
就活でのアピールができなくなる
ゼミを辞めると、就活の際にアピールできるポイントがひとつ減ってしまうというデメリットがあります。多くの学生が就活ではゼミでのエピソードを利用し、自己アピールを行います。
ただし、ゼミに所属していることが就活のアピールになるわけではなく、そこで何をしたかが重要になります。問題にぶつかった時に打開できた、ゼミのまとめ役を行った、アイデア発想力が発揮できたかなど、問題可決能力、マネジメント能力、企画力、ストレス耐性などが身についたかを判断されます。就活でアピールしたいならば、こういったものが身につけられそうかで判断する方が良いです。
教授からの推薦がもらえなくなる
ゼミを辞めてしまうと教授からの推薦がもらえなくなってしまうのもデメリットのひとつといえるでしょう。企業から推薦状を進められたり、学校側から推薦を打診されたりといった場合に多少不利になってしまいます。
一方で、教授の推薦を受ける場合は、内定の辞退が基本的にはできなかったり、他社との併願ができないケースも多いため、就職先を複数で迷っているのであれば推薦はもらわない方が賢明です。
単位が取得できなくなる
すでに十分な単位をとっている場合は大丈夫ですが、ゼミで取得できる分の単位を最初から計算にいれていた場合は、ゼミを辞めると単位が足りなくなる可能性がでてきます。また、大学や学部によってはゼミが必修になっている場合もあります。
そういった場合は、他のゼミに移るといった選択肢もあります。自分の興味のあるゼミに入りなおせば、勉強のモチベーションも上がります。ただし、単位が必要な場合には、必ず先に途中から入れるゼミを見つけてからにしましょう。今のゼミが居心地が悪いという理由だけでは、他のゼミに受け入れてもらえない可能性もあるため、相応な理由が必要になります。
専門知識の習得やスキルアップができなくなる
ゼミの活動内容によっては、専門知識の習得やスキルアップができなくなってしまうといったデメリットもあります。学んでいる専門知識などがあれば、できれば最後までやり切った方が、達成感は強いはずです。
しかし、どうしても辞めざるを得ない理由(時間的な無理や、心身的に無理が生じているなど)がある場合は、ゼミを辞めたあとに別の場所で学んだり、自分で勉強したり工夫してみることもできます。自分にとっての優先順位を見失わないように注意しましょう。
ゼミを辞めることによる就活の影響
デメリットとして、就活でのアピールを挙げましたが、実際ゼミを辞めたことによる就活への影響はそれほど大きいものとはいえないかもしれません。就活の武器となる、ゼミの話ができなくなりますが、前述したようにゼミで実現したものなどがない場合は、就活の武器になりません。ゼミを辞めたことによってデメリットが発生する場合は以下のような理由の場合です。
- 教授からの推薦を受けることができる
- 就職を希望する企業にOBOGが多い
- 大学内でも有名なゼミであり、卒業していることがアピールポイントになる
しかし、一方でゼミを辞めることで時間ができます。この時間を有効活用することで、ゼミで活動していた期間に負けないくらいのスキルや知識を身につけることができるので、ゼミを辞める方はその分自主的な努力を計画しておきましょう。
ゼミは大学生活でしか味わえない貴重な体験です。しかし、ゼミを辞めたいと考える明確な理由や目的があり、そのためにゼミが負担になっていると感じているのであれば無理に続ける必要はありません。真っ当な理由があるのであれば、しっかりとメリットデメリットを把握した上で自分自身の判断で決めましょう。
辞める場合は、きちんと考えてから結論を出すことはもちろんのこと、お世話になった教授やメンバーへ報告する際も、いままでお世話になった分誠意を持って対応しましょう。
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